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2016/02/29

請求権の発生(ゼロからマスターする要件事実(第3回)

請求権の発生(ゼロからマスターする要件事実(第3回)

 月刊税理2016年3月号より。

○請求権の発生(ゼロからマスターする要件事実(第3回)
 岡口基一(東京高裁判事)

 法律要件を充たす具体的事実が存在すると。
 法律効果として、観念的な請求権が発生する。

 原告が被告に土地を売却したとすれば。
 この事実が、売買契約の成立という法律要件を充たす。

 これにより、法律効果が具体的に生じることになる。
 原告から被告に対する売買代金支払請求権が発生する。

 請求権は、法定されているものがあり、これを法定請求権と呼ぶ。
 物上請求権のように、解釈で発生が認められているものもある。

 そして、売買代金支払請求権のように契約に基づく請求権もある。
 この契約に基づく請求権は、手前に契約の成立要件が法定されている。

 【1】契約の成立→【2】契約に基づいて請求権が発生

 2段階の構造になっているわけだ。

 この請求権は、契約成立と同時発生するものもあれば。
 契約終了時など、契約成立以外の時期に生じるものもあると。

 ただ、契約成立と同時に請求権が生じる場合には。
 契約の成立要件が、請求権の発生要件とイコールになると。

 贈与契約に基づく目的物引渡請求権は、贈与契約成立と同時に生じる。
 よって、贈与契約成立要件を充たせばよいことになる。

 なるほど。

 普段、契約成立と同時に生じる請求権ばかり念頭にありましたが。
 そうとは限らないということですね。

 そして、訴訟における審理判断の対象のことを訴訟物と呼ぶと。
 訴訟物は何か、つまり、どのような請求権に掛っていくを考えると。

 法律家つまり法曹は、訴訟の全体を分析する際に、まず訴訟物を見極めると。
 請求権が何かを把握して、その発生原因、消滅原因を見ていく。

 訴訟が提起されようと、されまいと。
 生じた場合のシミュレーションを脳裏で行うのですね。

 このロジカルツリーを理解することが必要なのでしょう。
 請求→抗弁→……

 つまり、将棋で言えば、3手の読みが基本なのでしょうね。

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