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2016/07/05

「捨てられる銀行」橋本卓典

「捨てられる銀行」橋本卓典


「捨てられる銀行」橋本卓典
講談社現代新書

 taxMLで鹿児島の貫見昌良先生に教わりました。

 で、某金融機関支店長に話を出すと、鞄から取り出した。
 「これのこと?」

 いや、皆さん読んでいるのですね。

 で、この本を読んで初めて、最近の金融行政の動きが理解できました。

 何故、資産査定がなくなったのか。
 何故、水平的レビューに切り替わったのか。

 何故、森ペーパーは出たのか。
 何故、あのような形で出てきたのか。

 いや、全て、不思議でした。
 特に、資産査定中止は、それまでの金融庁の行動への急ブレーキです。

 この本の著者によると、全ては、金融庁長官である森信親の登場故
 なんか、かなり納得。

 これらの行動の背景、思想が語られているわけですが。
 要は、金融とは事業・経済の潤滑油でなければならないとの基本であり初心。

 それを金融庁は忘れていたし、多くの金融機関も追随してしまった
 結果、地方経済はずたずたになってしまった。

 ただ、金融庁ってそういうもので、変わらないという諦観さえありました。
 それが大きく変わったのは、人故だと。

 いや、もちろん、協力者の手を借りつつではありますが。
 凄いとしか言いようがないですね。

 で、これを読んで、中小企業庁のやっていることの意味も見えました。
 要は、金融庁は、中小企業庁との連携プレーを模索しているのですね。

 そこまでは、この本で書いてありませんが。
 「ベンチマーク」というキーワードが軸になっているのは明白です。

 もっと言えば、広島銀行出身で抜擢された日下智晴氏の存在もある。
 地元にいれば、まさになるほどの話が、どんどん出てきます。

 マツダの復活劇の背後事情の話は、知りませんでした。
 やはり、県東部にいるので、このあたり疎かったと反省中ですが。

 で、後半は、金融検査マニュアルの弊害の話が多く出てきます。
 短期借入金の転がし廃止なんてのも、その1つですが。

 既に「短コロ」という言葉も知らない金融マンが増えたそうです。
 ところが、これ復活するのですね。

 保証協会の保証付き融資の話も同様です。
 プロパー融資が二の次になっていた現状がおかしいのだと。

 そうですね、目利きのできる金融マンがいなくなってしまった。
 これをなんとか建て直そうという思いが、この本には溢れている。

 ただ、現実問題、ここまできれい事ばかりじゃ済まない部分もある
 果たして、そこをどう現実に生かしていくのか。

 地域金融機関の皆さんに、エールを贈りたい。

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