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2017/07/26

【個人・法人/地主・借地人】の取引主体で解きほぐす借地権の税務判断

【個人・法人/地主・借地人】の取引主体で解きほぐす借地権の税務判断

「【個人・法人/地主・借地人】の取引主体で解きほぐす借地権の税務判断」小林磨寿美
清文社 平成29年8月3日初版発行

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 小林磨寿美先生の新作です。
 正直、「今更借地権ですかぁ」と思ったのは、私の早計、お許しを。

 ざっくり拾い読みしたのですが。
 例によって、確かな裁決・判例分析が冴えまくりです。

 土地の無償返還に関する届出書の、本来の意味は何か(P54-56)。
 大阪地裁平成11年1月29日判決で説明される(第2章 借地権設定時の課税関係)。

 なるほど。
 そもそも契約当事者間効力で有効という前提が、この結論を導くのですね。

 借地契約の無意識の更改(P104-105)。
 今まで、全く意識したことがない論点でした(第3章 借地権設定中の課税関係)。

 相続における法定承認みたいなイメージでしょうか。
 相当の地代方式を理由なく増減させると、権利金認定が発動って怖すぎ。

 相続贈与後の引継ぎ(P112-113)。
 これをわざわざ扱ったところが、実務家という感じ(第4章 借地権の移動等)。

 単に教科書的に体系的記述をしているかのように見せかけて。
 実務的な示唆がちりばめてあるのが、磨寿美印というべきか。

 あ、時にきっつーい皮肉も入ってたりしますね。
 余計を嫌うので、表現を殺してあり、裏読みしないと分からなかったりしますが。

 平成22年7月9日裁決は、借地権の無償返還事例(P210-213)。
 恐らく、世の中では、結構悩ましい事例ですね(第5章 賃貸借等の終了)。

 小林先生の整理は、民法上の借地権は消滅していないものの。
 財産価値が存在しなくなり、無償返還が認められた事例だろうと。

 ただし、それは借地人にとっての話であり。
 地主にとっては、また別の判断が生じる可能性があるよと。

 なるほど、この理解がスッキリしますね。
 まさに「複雑な実務をスッキリ解説!」

 ということで、

「借地権の設定から契約終了までの課税関係、民法上の使用貸借や定期借地権への税務対応を豊富な裁判例・裁決例で読み解く!」

 これは全く誇張でも何でもないと。
 小林磨寿美先生のファンでも、そうない方も是非と申し上げておきます。

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