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2017/07/28

融通無碍な実務と、それと対照的な学者の深い悩み(ゼロからマスターする要件事実)その2 総合型の典型例としての借地借家法28条の「正当な事由」

融通無碍な実務と、それと対照的な学者の深い悩み(ゼロからマスターする要件事実)その2 総合型の典型例としての借地借家法28条の「正当な事由」

 月刊「税理」2017年8月号(ぎょうせい)より。

〇ゼロからマスターする要件事実
 第20回 融通無碍な実務と、それと対照的な学者の深い悩み
 岡口基一(東京高等裁判所判事)

 続きます。

 借地借家法28条の「正当な事由」について。
 稿にはないですが、条文を見てみますと。


・借地借家法 第28条(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)

 建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(#1)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

#1:転借人を含む。以下この条において同じ。

 なるほど、考慮要素が山ほどあるのですね。

《1》建物の賃貸人及び賃借人(#1)が建物の使用を必要とする事情
《2》建物の賃貸借に関する従前の経過
《3》建物の利用状況及び建物の現況
《4》建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出

 これら4つ(かな)を考慮して、正当の事由があると認めるかどうかだと。

 この際に、裁判所は、証拠調べで、主張の真偽を明らかにしつつ。
 当事者主張外の証拠により明白になった事実も考慮要素に入れるのだと。

 だから、総合型だというのですね。
 条文だと《1》が重要みたいですが、それだけでもなく総合判断ですので。

 続きます。

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