カテゴリー「医療・福祉」の110件の記事

2018/07/02

「口腔崩壊」児童・生徒が3割…愛媛の公立小中(読売新聞)

「口腔崩壊」児童・生徒が3割…愛媛の公立小中(読売新聞)

 よく歯科医の方々が、最近は虫歯の子がいなくなったと言いますが。
 データによれば、そうではないのですね。

 普通の、歯科医に来るような家庭の子は、もはや虫歯がなくなった。
 そうではない、そもそも歯科医に来ない子達の虫歯は恐ろしい状況になっている。

 どうすべきか、行政と歯科医師会が一緒に考えていくべきでしょうね。
 いや、歯科医師会に加入していない歯科医も増えているでしょうけど。


「口腔崩壊」児童・生徒が3割…愛媛の公立小中
読売新聞 2018年07月01日 17時28分

 未治療の虫歯が10本以上あるなどの「口腔こうくう崩壊」と呼ばれる状態の子どもが愛媛県内の公立小中学校の約3割で確認されたことが、県保険医協会の調査でわかった。学校側からは子どもの家庭の状況について、「親にネグレクト(育児放棄)の疑いがある」「経済的に厳しい家庭が多い」などの指摘が寄せられたという。

 (略)

 学校側が治療を勧めても保護者が「乳歯は生え替わる」「歯みがきをしない本人の責任」と応じず、その後も状態が改善しないケースが多い。中には「親も歯がほとんどなく、歯の健康に対する家族全体の意識が低い」といった指摘があった。また、ネグレクトや学校納付金の滞納、不登校といった問題を抱える傾向もみられた。

 (略)

https://www.yomiuri.co.jp/national/20180701-OYT1T50031.html

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2018/06/03

排泄予測デバイス D Freeって何だ

排泄予測デバイス D Freeって何だ

 うーん、これは要注目ですね。


自宅でも使える?介護業界の新技術
2018年 5/28(月) 16:04配信 日テレNEWS24

 (略)

介護で最も頭を悩ますのが、トイレの問題。そこで開発されたのが、トイレのタイミングを事前に知らせる“DFree”という製品です。失禁に悩んでいる人たちに利用されているといいます。

センサーを下腹部に取りつけると超音波が出て、膀胱の膨らみ具合を感知。そして、設定した値まで膨らむとセンサーが反応して、通知するというものです。

実際に、ケースの下の部分に60%以上たまったら通知がくるように設定すると、75%たまったところで通知が来ました。事前に通知が来るため、あらかじめトイレの準備をできることが大きな特徴です。

 (略)

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180528-00000043-nnn-soci

 既に施設向けには供給開始されているのですね。


排泄予測デバイス D Free

 早く一般家庭向けにも広がって欲しいなぁ。

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2018/05/25

不必要に歯削った傷害罪、歯科医は無罪主張 岡山地裁(産経WEST)

不必要に歯削った傷害罪、歯科医は無罪主張 岡山地裁(産経WEST)

 岡山って、昔、すごくネットで悪評高い歯科ありましたけど。
 そことは名称違う感じです。


不必要に歯削った傷害罪、歯科医は無罪主張 岡山地裁
産経WEST 2018.5.24 11:45

 (略)

 閉廷後、福原被告の弁護人は「歯科医が傷害罪に問われた例はなく、罪が認められると今後の医療界が萎縮してしまう」と話した。

 起訴状によると、経営する「岡山ファミリー歯科」で昨年5月、親知らずの治療に訪れた20代男性の奥歯2本を器具で削ったほか、今年1月に矯正治療で来院した20代女性の前歯5本を削り、2人にけがを負わせたとしている。

 県警によると、同様の被害相談が数多く寄せられていた。

https://www.sankei.com/west/news/180524/wst1805240045-n1.html

 最後の1行がなければ、弁護人の談話も分かるのですが。
 ちょっとあんまり、という感じ。

 こうなる前に、歯科医師会の自浄作用が期待できなかったかですが。
 現在の加入率ダウン状況では、どうしようもないのかも。

 ただでさえ厳しい、歯科業界で、更に問題山積みになるのか。
 あるいは、これをチャンスと見る人もいるのか。

 いや、怖いですね。

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2018/05/22

がん遺伝子検査、数万円で…簡易法6月に臨床へ(読売新聞)

がん遺伝子検査、数万円で…簡易法6月に臨床へ(読売新聞)

 保険が利かないので、これまで50~100万円要していたと。
 しかし、これが疑い判定に絞ることで、数万円で済むのだと。

 がんゲノム医療の普及のための英断、と言ってよいのでしょうかね。


がん遺伝子検査、数万円で…簡易法6月に臨床へ
読売新聞 2018年05月21日 07時11分

 慶応大学病院(東京都)は、がんの原因遺伝子を調べて効果的な薬を選ぶがんゲノム医療で、従来より簡易に160種類の遺伝子を調べられる検査法を開発した。

 有用性を確かめる臨床研究を6月から始める。費用を抑えることで遺伝子検査を受けやすくし、がんゲノム医療の普及を目指す。

 (略)

 そこで慶大病院は、解析機器で遺伝子を読み込む回数を従来の半分にし、手順も効率化した簡易検査を考案した。遺伝子変異の有無は確定しないが、疑いがあるかどうかを判定でき、費用は数万円で済む。今回は研究目的のため、費用は病院が負担する。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180520-OYT1T50153.html

 是非、他の医療機関でも可能になって欲しいですね。

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2018/05/20

医療法及び医師法の一部を改正する法律案成立

医療法及び医師法の一部を改正する法律案成立

 医療法と医師法がいつの間にか改正されていました。

参議院本会議経過
議決日 平成30年5月18日
議決 可決
採決態様 多数

 要するに、医師の偏在問題と研修システムにメスを入れるのですね。


議案要旨
(厚生労働委員会)
医療法及び医師法の一部を改正する法律案(閣法第六〇号)(先議)要旨

 本法律案は、地域間の医師偏在の解消等を通じ、地域における医療提供体制を確保するため、都道府県の医療計画における医師の確保に関する事項の策定、臨床研修病院の指定権限及び研修医定員の決定権限の都道府県への移譲等の措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。

◆1 厚生労働大臣は、臨床研修等修了医師の申請に基づき、当該者が、医師少数区域における医療の提供に関する知見を有するために必要な経験等を有するものであることの認定をすることができる。

◆2 医師少数区域における医療の確保のために必要な支援を行う病院等の開設者は、地域医療の提供に影響を与える場合等を除き、一の認定を受けた臨床研修等修了医師に、これを管理させなければならない。

◆3 都道府県が医療計画において定めるものとされている事項に、外来医療に係る医療提供体制の確保に関する事項、医師の確保に関する事項、医師少数区域等の設定に関する事項等を追加する。

◆4 都道府県は、地域医療対策協議会において、医師の確保に関する事項の実施に必要な事項について協議を行い、当該協議が調った事項について、公表しなければならない。

◆5 都道府県は、対象区域ごとに関係者との協議の場を設け、関係者との連携を図りつつ、外来医療に係る医療提供体制の状況に関する事項等について協議を行い、その結果を取りまとめ、公表するものとする。

◆6 臨床研修病院の指定権限を都道府県知事に移譲するとともに、都道府県知事は、厚生労働大臣が定める都道府県ごとの研修医の定員の範囲内で、毎年度、医師少数区域における医師の数の状況に配慮した上で、当該都道府県の区域内に所在する臨床研修病院ごとの研修医の定員を定めるものとする。

◆7 医学医術に関する学術団体その他の厚生労働省令で定める団体は、医師の研修に関する計画に基づき研修を実施することにより、医療提供体制の確保に重大な影響を与える場合には、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴いた厚生労働大臣の意見を聴かなければならない。

◆8 都道府県知事は、病院の開設等の許可の申請があった場合において、構想区域における病床の数が、当該構想区域における将来の病床数の必要量の合計に既に達している等と認めるときは、必要な手続を経た上で、申請者(公的医療機関等に限る。)に対し、病院の開設等の許可を与えないことができる。
◆9 この法律は、平成三十一年四月一日から施行する。ただし、四、七及び八は公布の日から、一、二及び六は平成三十二年四月一日から施行する。

 どの程度実効性があるのか不明ですが。
 来年4月以後、いろいろと変わっていくことになりそうです。

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2018/04/19

トッププロは新しいマニュアルを作り出す作業に従事している

トッププロは新しいマニュアルを作り出す作業に従事している

 なるほど。


「若手に劣るベテラン」問題と、「トッププロ」の凄まじさについて。
高須賀 2018/4/10

 医師の方が書かれたブログ記事ですが。
 当を得ている気がしますね。

 何故、専門家は勉強しないとダメになっていくのか。
 素人と専門家との違いは何か。

 8割のルーチンに対して、2割の例外的事象があり。
 その例外的事象への対応の可否と平素の勉強との繋がり。

 それが経年を経験とするのか、駄馬とするのかとの違いだと。
 位置づけるという整理論ですが。

 なかなかうまく説明できている気がします。
 一番はこれですが。


 普通のプロを超えた先にいるトッププロが果たして何をしているかというと、彼等はこの世にまだない、新しいマニュアルを作り出す作業に従事しているのである。

 正直、どの業界でも最前線にいる人達は常にそうなんでしょうね。
 日々のルーティンに埋もれない。

 私は、自分の日々の中で生じることをまとめるので精一杯ですが。
 上記の知見に、なるほどと思います。

 トッププロにはなれずとも、お客さんに迷惑を掛けないよう。
 自分自身が面倒を見て欲しいプロになるのが、私の望みです。

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2018/03/21

睡眠不足には心不全と相関関係がある(野出孝一教授)

睡眠不足には心不全と相関関係がある(野出孝一教授)

 精神的な問題だけでなく、心臓への負担もあるのですね。


睡眠不足が関係?心不全のリスク、職場に2割 突然死の恐れも 不規則な勤務は要注意

3/18(日) 11:10配信

 (略)

 野出教授は、県内の工場や事務所で働く男女計2140人(平均年齢50歳)を対象に採血。心不全を引き起こす病気の診断に用いる血液中のホルモン「NT-proBNP」の濃度を調べた。

 BNPが正常値の3倍を超え、将来心不全を発症する恐れがある「予備軍」は338人、7倍近くて発症の可能性が高い人は91人いた。心不全リスクを抱える人は計429人で全体の20%に上った。野出教授は「予想以上の人数だった」と危ぶむ。

「睡眠不足と心不全には相関関係がある」

 採血調査をした人のうち、885人が睡眠アンケートにも答えた。「寝付きは良いか」「途中で目が覚めるか」などの質問に対する回答を点数化し、21点満点で高いほど睡眠が足りない状態となる。睡眠障害が疑われる5・5点以上は195人と22%を占めた。

 この195人と、5・5点未満だった690人のBNP濃度を比べると、睡眠障害が疑われる人たちの濃度が24%高かった。特に、女性は34%も高く、男性の3%を大きく上回った。

 野出教授は「睡眠不足と心不全には相関関係がある」とした上で、「女性に顕著だったのは、男性は酒やたばこ、肥満など心臓に悪影響を及ぼす複合的な要因を抱える傾向にあり、数字に現れなかったのだろう」とみている。

 (略)

 このため(1)疲れやすい(2)息切れしやすい(3)動悸(どうき)がする-などを感じたら「病院でBNP検査をし、早期発見と生活習慣の改善に役立ててほしい」と話す。心臓病は明確な前兆がない場合があり、突然死につながる恐れがあるためだ。

 (略)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180318-00010002-nishinpc-sctch&pos=3

 で、記事中では、相関関係という表現ですから。
 まだ因果関係までは説明できていないのでしょうね。

 早く研究が進むことを期待したいところです。

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2018/03/18

採用試験をやると圧倒的に女性が優秀

採用試験をやると圧倒的に女性が優秀

 そうなんですよね。
 男性より女性というのは、田舎だけではなく都会も同じ。


2児の母瀬戸朝香「安心して預けられる」保育所開所
記事提供:日刊スポーツ 2018年3月13日

 (略)

 同保育所は、3社が社員の復職支援と地域に貢献することを目的として設立。多様な勤務体系の社員が男女ともに子育てをしながら安心して仕事を続けられるようにサポートしていくという。

 対象年齢は生後3カ月から2歳児まで。定員は19人でうち7人は地域枠となっている。土日や祝日も開園、平日は午後10時まで延長保育できるなど充実した内容となっている。

 TBSの武田信二社長は「ここ何年か、採用試験をやると圧倒的に女性が優秀。男女の比率が半々になってきている。結婚、出産、育児に携わるというお母さんにしていかないと企業としてもったいない」と設置への経緯を話した。
http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01803138641.html?iref=andm_pc_kiji_backnum_article_03

 そして、女性採用で、まさに問題になるのが育児の話。
 このような保育施設があれば、本当にいいですよね。

 で、前からの持論ですが。
 中小企業で人が採用できない根本の1つは、ここにもあります。

 国や地方で、中小企業でも利用可能な事業所増加の後押しはできないものでしょうかね。

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2018/03/12

ポルスト(POLST)って何だ(生命維持治療に関する医師による指示書)

ポルスト(POLST)って何だ(生命維持治療に関する医師による指示書)

 大事なのは、家族の意思ではなく、本人の元々の意思なのですね。


「寝たきりはイヤ」ドクターG・林寛之医師が実父のためにしたこととは
07:00AERA dot.

 (略)

■元気なうちに、最期を迎える時の意思を確認しておく

 ただ、実は今はもう「救急医療イコール老年医療」になってきています。

 例えば、98歳の高齢者が救急搬送されて来る。誤嚥性肺炎で6回目の救急搬送、そのたびに入院して持ち直していたけど、今回はもう瞳孔が開いて、救急隊が心マッサージをしている。

 そういう時、よく若い先生方が「人工呼吸器につなぐか、強心剤を使うか、どこまでやるのか、ご家族が決めてください、もう時間がありません! どうしますか!」って言うんです。そうすると家族は焦って、「ぜ、全力でお願いします!」となる(笑)。

 それでまた心臓が動き始めてしまって、ICUに入って1泊50万円も100万円もする治療を2、3日続けて、結局亡くなるんです。その200万〜300万円の医療費は税金で払う。どうしてこんな、無駄な医療をするんでしょうか。

 こういう場合には、「蘇生しても植物状態で人工呼吸器につながれ、施設に入るか、家に連れて帰ってご家族が面倒を見なければならないのですよ」という説明の仕方をすると「いや、うちのオヤジはもう十分生きたから結構です」と言う人が多いですね。

 また一番大事なのは、「ご家族の方が決めてください」ではなくて、「ご本人が元気だった時、どんな最期を迎えたいと言ってましたか」と聞くことです。寝たきりは絶対にイヤだと言ってました、そうですか、ではご本人の意見を尊重しましょうか、と。

 家族としては、「蘇生をしないでくれ」というと自分の責任で親が死んだように思うので、かなり過大な負担になるんです。それが分からずに、あなたが決めてください、と言っている医者は多いですね、まだ(トホホ……)。

 (略)

 いずれにしても本人が元気なうちに、主治医が最期を迎える時の意思をきちんと確認しておかないとダメなんです。そういう意味では医者の教育は非常に大事です。

 今はPOLST(Physician Orders for Life−Sustaining Treatment:生命維持治療に関する医師指示書)というものがあるので、それを作っておくべきだと思いますね。POLSTは医者の処方箋と同じです。蘇生してはダメと指示されていれば、してはいけない。リビングウィルを持っている人がいますが、あれはあくまでも患者さんの主張にすぎないので、医者はそれを無視して治療をしても構わないんです。

 (略)

 僕自身は、年を取って身体が利かなくなったら施設に入る。家族の24時間介護は疲弊します。仕事でやる人たちは時間で交代ができるし、オムツ替えなども上手です。そのほうが安心して任せられる。そして、蘇生は絶対にしない。特に誤嚥性肺炎は、病気というより老衰からくる機能障害ですから、それで治療なんか一切しない。そのためにも、将来的にはPOLSTをきちんと作っておこうと思っています。

※『医者の死生観 名医が語る「いのち」の終わり』から

https://news.goo.ne.jp/article/dot/life/dot-2018030100105.html

 なるほど、リビングウィルとは別概念なのですね。
 明確に、自分はどうすべきかを医師との対話で明確化し、文書にする。

 それが、POLST(ポルスト)だと。

 「生命維持治療に関する医師指示書」(Physician Orders for Life-Sustaining Treatment))が正式名称らしいですが。

 で、米国では既に、死亡者の3分の1が保持していると。
 それは、病院や施設の殆どで記載を求められるからだと。

 下記の2014年記事で扱われています。


Published: August 17, 2014
特集 生の終わりに
[Webオリジナル] 終末期をめぐって - ポルスト(POLST)、究極の「事前指示書」は高齢者医療をどう変えるか
http://globe.asahi.com/feature/side/2014081400024.html

 で、米国では先行概念で、アドバンス・ディレクティブ(AD)があると。
 終末期医療云々ではなく、誰でも成人なら記載できる事前指示書だと。

 このADでは救命医療で対応できない事態が増えてきたので。
 医師は患者と対話しつつポルストを事前記載して作成する。

 そして、これを登録システムに入れるのですね。
 救急隊員らが、現場で確認できるようにしているのだと。

 まだ、日本では知られていない概念ですが。
 今後、重要な概念として周知されていきそうな気がします。

 いや、日本の場合、まだまだこれから、かなとも思いつつ。

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2018/02/22

自分の頭のインフルエンザの「常識」は書き直しが必要

自分の頭のインフルエンザの「常識」は書き直しが必要

 うーん、これって多分、全国民必読レベルなのでは。
 常識的に思っていることって、殆ど違っているような。


この冬“猛威”「隠れインフルエンザ」の正体は?
小児外科医 松永正訓
読売新聞 2018年02月20日 10時20分

 (略)

「様子見」も必要

 そもそもインフルエンザは一刻を争う病気ではありません。明らかな発熱があってから、最低でも12時間は様子を見るべきです。つまり、翌日に受診するべきなのです。夜中に慌てて夜間救急診療所に行く必要はありません。その代わり、解熱剤のアセトアミノフェンを用意することをお勧めします。薬局で手に入ります。ちなみに、小児がんも1日診断が遅れたぐらいでは助かる確率に影響はありません。

 インフルエンザは、患者さんの臨床症状(発熱や鼻水、咳せきなど)、経過、周囲の流行状況をよく聞くことから始めて、患者さんの鼻の奥から鼻水をぬぐい取ってウイルスの存在を証明する検査をし、総合的に診断します。鼻の奥にウイルスが現れてくるのが、明らかな発熱から12時間以上経過した後なのです。

 では、この検査が100%正しいかと言うと、実はそうではありません。明らかな臨床症状がありながら、検査の結果が陰性のケースが稀まれにあります。こういう時は、検査よりも臨床症状や周囲の流行状況に鑑みてインフルエンザの診断を下します。私の経験では、最も信頼性の高い診断根拠は、周囲の流行や感染者との接触歴です。毎日自宅で過ごしていて、感染者との接触もない1歳のお子さんが、突然インフルエンザになるなどということは絶対と言っていいほどありません。

 (略)

 インフルエンザは空気感染しません。広がるルートは飛沫ひまつ感染と接触感染です。咳やくしゃみが出る場合は、インフルエンザであろうとなかろうと、マスクの着用は必須です。そして、手を介してウイルスが感染しないように手洗いをくり返すことが重要です。こうしたことは、拙著『子どもの病気 常識のウソ』(中公新書ラクレ)に詳しく書きました。

 (略)

 インフルエンザ感染症で一番恐ろしいのは、主に5歳以下の小児に見られるインフルエンザ脳症です。けいれんや意識障害や異常言動を伴います。年間数百人の子どもが脳症になります。一部のお子さんは脳症で命を落としますし、脳に後遺症が残ることもあります。けいれんや意識障害は誰が見てもすぐ分かりますので、症状が出て5分が経過したら救急車を呼ぶ用意をし、10分を過ぎたら実行してください。そこまで続くことなく、数分で治まるなら、それはインフルエンザに伴う熱性けいれんである可能性が高いので、基本的に心配はありません

 脳症は、インフルエンザがだんだんこじれて発症するのではありません。ある日、いきなり脳症という形で発症するのです。従って、タミフルを飲んでいれば脳症を防げるという考え方は正しくありません。脳症の発症を少なくする方法は予防接種しかありません。今年度は打たなかったという方も、来年度は必ず打つようにしてほしいと思います。

 一方で、軽症のインフルエンザに怯おびえる必要はありません。一晩、自宅でゆっくり様子を見てください。1日たってから受診し、本当に検査が必要か主治医とじっくり話し合うことをお勧めします。

http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180215-OYT8T50002.html

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