カテゴリー「相続・葬儀・通夜」の107件の記事

2017/02/25

特集 法定相続情報証明制度と相続預金の取扱いルール(バンクビジネス)その1

特集 法定相続情報証明制度と相続預金の取扱いルール(バンクビジネス)その1

 バンクビジネス2017年3月1日号「特集 法定相続情報証明制度と相続預金の取扱いルール」より。
 
○マンガ・法定相続情報証明制度と相続手続き
 鈴木俊(弁護士)
 
 証明された法定相続情報一覧図が、相続人が誰かを証明する書類になる。
 入手には、申出書を登記所に提出することになるのだが。
  
 その際には、
  ・申出書
  ・法定相続情報一覧図
  ・被相続人の生まれてから死亡するまでの戸除籍謄本
  ・被相続人の最後の住所を証する書面
  ・相続人の戸籍謄本
  を提出することになる。

 法務局側で確認後、認証文付き法定相続情報一覧図の写しが交付される。
 手数料は不要で、提出していた戸除籍謄本も返却されることになると。

 で、当然ながら、顧客自身に一覧図を作成して貰わないと始まらない。
 ついでに言えば、戸籍取得なども当然。
 
 つまり、認証後に一覧図写しを貰えれば、金融機関の手間は減るけれど。
 相続人自身の手間は、何ら減らないという点が、書いてないけど最大のポイント。
 
 あと、ここにもあるように、相続放棄の情報はここには出てこない。
 これも、当然とは言え、注意すべき点ですね。

 そして、実務ではこの最初の届出を、ズブの素人ができるかというと。
 多くは無理、あるいは膨大な手間と時間を要するので、悲鳴を上げるでしょう。

 ということで、従来通り、ここは不動産登記があれば、司法書士さんに任せるのがベスト。
 いきなり金融機関手続に行くのではなく、先に司法書士さんに依頼するのが肝。
 
 これは、昔、長崎の岡田豊先生に教わったことです。
 餅は餅屋と言います。

 続きます。

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2017/01/13

代表者個人の事業用資産を円滑に承継したい(バンクビジネス)

代表者個人の事業用資産を円滑に承継したい(バンクビジネス)

 バンクビジネス2017年1月15日号より。

クイズで学べる事業承継
こんなときどう対応する!?
 第12回 代表者個人の事業用資産を円滑に承継したい
  原作・解説 馬場寛子(弁護士・リソナンティア法律事務所)
  マンガ あべまれこ

 社長には前妻の子がいるが、後妻の子が取締役として後継者になっている。
 会社建物は会社所有だが、敷地は個人所有なので、どうするかと。

 謎の設定なのですが、社長にはこの敷地以外に財産はないのだと。
 おーい、自社株はどうなったんだよと、誰でも突っ込みますね。

 普通、自社株と会社不動産は、セットで事業用財産の承継を考える。
 この作者は、いったい何を考えているのか、よくわかりません。

 更に謎は、前妻の子からの遺留分減殺請求が怖いからと。
 敷地を会社に買い取らせるか、遺贈を検討すべきだと。

 え、後者はいったい何のために。
 これ、税制上は「やってはダメ」の部類でしょう。

 一応解説では「会社への遺贈は税制面でデメリットがある」とありますが。
 そんな生やさしいものでは、ありません。

 少額ならそもそもこんな設定の相談なんて、あり得ませんし。
 もう一回書きますが、この作者は、いったい何を考えているのだろう。

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2017/01/09

弁護士等による相続預金払戻し(バンクビジネス)

弁護士等による相続預金払戻し(バンクビジネス)

 バンクビジネス2017年1月15日号より。

〇ここを教えて!新入行員のための金融実務Q&Avol.54
 預金編 弁護士等による相続預金払戻し
  保志秀一

 相続人全員の委任を受け、司法書士等が相続預金払戻し手続きを申し出る場合。
 相続人全員からの委任を受けていることを確認する必要がある。

・委任状
・戸籍謄本
・調停調書謄本・審判所謄本
・遺産分割協議書

 遺産分割協議や家裁への遺産分割調停申立を行ったケースですが。
 この他、遺言執行者である場合や相続財産管理人である場合の記述もある。

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2017/01/05

配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者って その2

配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者って その2

 配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者の意味ですが。
 わかりました。

 登記情報2017年1月号より。


 <パネルディスカッション>~未来につなぐ相続登記~(上)
 司会 土手敏行(さいたま地方法務局総務課長)

土手 (略)

 一つ目は、平成27年9月2日の照会回答の先例です。夫とともに養子縁組してい
て、妹と相続人の資格が併有している方
で、夫がなくなった後、夫の遺産の相続
放棄の申述書には妻として相続放棄し、妹としては相続放棄していない方が申請
人です。

 なるほどです。

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2017/01/04

配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者って その1

配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者って その1

 月刊登記情報2016年12月661号より。

「相続人の資格を併有する者が相続の放棄をした場合の相続による所有権の移転
の登記について」(平成7.7.30不第184号京都地方法務局照会、平27.9.2民二第
363号法務局民事行政部長・地方法務局長(京都を除く。)宛て民事局長民事第
二課長通知)

 配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者から相続による所有権の移転
の登記が申請されたと。

 「配偶者及び妹としての相続人の資格を併有する者」
 それ以上の状況説明がないのですが、どういう状況なんでしょう。

 通知の内容に戻ると、配偶者としては相続放棄した。
 しかし、妹としては相続放棄していないのだと。

 この場合、妹として相続人の資格があるのだから。
 申請を受理していいよねとの照会で、支障なしだと回答。

 結論は、妥当なのでしょうけど。
 それにしても、前提が気になります。

 で、これわかりました。
 続きます。

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2016/12/27

相続税相談所(平田久美子先生の書籍)

相続税相談所(平田久美子先生の書籍)

 私の敬愛する平田久美子先生が単著を発刊されました。
 ちなみに、平田先生も、かつてtaxMLに所属されていました。


「相続税相談所 気になる方はご遠慮なくお立ち寄りください。」
 中央経済社 2017年1月10日第1版第1刷発行

 所長と翼くんとの軽快な対話口調で説明されますが、絶妙なバランス感の本です。
 詰め込み過ぎの知識本でもなく、素人向けのごまかし本でもなく。

 おそらく、著者の知識・経験の充実度故であると同時に。
 これまでの各種相談でわきまえているレベル感の産物なのでしょう。

 不必要な正確さを求めない代わりに、ツボは外さないのだと。

 例えば、空き家譲渡特例で、取得費加算をセットで説明してあります。
 単なる制度説明だけの本だと、こういう視点がないわけで。

 あと、アパートの相続での前受金が債務控除できないことも。
 盲点になりやすいですが、理由とともに書いてありますね。

 税理士や税理士事務所職員でも、読めば、ふむふむです。
 まさに、実務家の本という感じですが、軽やかな筆致。

 鍛えの入った実力派でないと書けない本、そう申し上げておきます。

 なお、文中に懐かしいことが、幾つか出てきます。
 下記も、つい口ずさんじゃうんですよね。


太陽がくれた季節 青い三角定規(YouTube)

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2016/12/26

信託法と相続法(沖野眞巳)その5

信託法と相続法(沖野眞巳)その5

「相続法の立法的課題」(水野紀子編著 有斐閣2016年2月25日初版第1刷発行)より。

〇信託法と相続法
 -同時存在の原則、遺言事項、遺留分
 沖野眞巳(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

 続きで、 [4]被相続人による処分範囲の限定

 …… 被相続人の死因処分ができる範囲を被相続人の死亡時に
    現存する主体までに限定するというねらいないし機能

 この場合の、同時存在の原則が示すものは。
 自らの死亡時における主体として存在していた者は処分先にできるが。

 自らの死亡時における主体として未存在の者は、処分先にできない。
 そのような限界付けだと。

 ここには政策判断があるのだと。
 死者の認識の及ばない主体には、財産取得を許容しないとの価値判断だと。

 信託法91条が、死亡時の後に登場する主体に権利取得を認める以上。
 この条文は、民法の同時存在の原則に抵触することになる。

 なるほど。
 ここで初めて、同時存在の原則が抵触する局面が登場するのだ。

 そして、抵触故に、これが信託法の解釈に影響するとの立場もあり得るが。
 信託法が、別の政策判断を採用したとの立場もとれるだろうと。

 つまり、上記の価値判断を乗り越えた価値判断を許容するとの判断ですね。
 当たり前と言えば当たり前ですが。

 沖野教授が言いたかったことを、自分なりにまとめると。
 要は、

〇同時存在の原則そのものが、そもそも価値判断、政策判断を含む
〇信託法が、同時存在の原則そのものと抵触する部分は実は1点だけ
〇しかも、その抵触部は、政策判断を含む部分であり、純粋理論ではない
〇であれば、民法の立場だけで、その当否を批判するのは実は不当だろう
〇判断すべきは、相続法制度全体での合理性判断が必要なのだろう

 こんなことではないかと。
 最後の方は、明示的に示されていないので、推測を含みますが。

 なるほどね。
 自明のようなことが、実はそうそう自明ではないんだよと。

 次の「遺言事項」は私には興味のない議論なので飛ばして。
 遺留分について、次に続きます。

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2016/12/21

信託法と相続法(沖野眞巳)その4

信託法と相続法(沖野眞巳)その4

「相続法の立法的課題」(水野紀子編著 有斐閣2016年2月25日初版第1刷発行)より。

〇信託法と相続法
 -同時存在の原則、遺言事項、遺留分
 沖野眞巳(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

 続きで、 [3]相続による承継の早期の円滑な決定 です。

 …… 被相続人の死亡時に未存在の者が将来権利を取得する
    ことが企図されると、それにより、相続人に不確定な
    義務や負担を課したり、相続にによる財産承継の円滑を
    阻害したりしかねないことから、そのような相続人に
    対する不確定な義務や負担の負荷の防止

 相続人に不確定な義務を課すことの不当性と。
 受遺者の承認や放棄を速やかに確定させる民法の趣旨があると(民987)。

 遺贈の場合、有効に成立していたとしても。
 下記の場合には、遺贈は遡及的に失効して、対象財産は相続財産に復する。

・受遺者の未存在が確定したとき
・全ての受遺者が放棄をしたとき

 このため、相続による承継は上記が明確になるまで確定しない。
 なるほど。

 では、信託の場合はどうか。
 こちらは事情が異なるのだと。

 未存在の受益者がいることの不確実性という論点については。
 このリスクは、既に受託者が引き受けていることで該当しない。

 また、信託は効力発生時に、確定的に相続財産から逸出するのだから。
 遺贈のように、不確定状況が続くということはないだろうと。

 受益者未存在が確定しても、受益権放棄となったとしても。
 信託が遡及的に失効するのではなく、信託の手続を踏んで終了するだけ。

 確かに、これをもって、信託が同時存在の原則を害しているとは言えない。
 続きます。

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2016/12/20

信託法と相続法(沖野眞巳)その3

信託法と相続法(沖野眞巳)その3

「相続法の立法的課題」(水野紀子編著 有斐閣2016年2月25日初版第1刷発行)より。

〇信託法と相続法
 -同時存在の原則、遺言事項、遺留分
 沖野眞巳(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

 続きで、[1]相続財産の帰属主体の継続性の保障 です。

 …… 被相続人からの財産承継において帰属主体が存しない
    無主の財産を一瞬でも作り出さないという要請

 これが、同時存在の原則の意義として、最も一般的だと。
 しかし、これは信託の場合は、問題にならないだろうと。

 無主の状況を作り出しませんから。

 次に、[2]法律行為の効力発生時に未存在の者への権利の付与 です。

 …… 被相続人の死亡時に未存在の者は権利を取得しない
    という帰結

 信託法91条が、同時存在の原則違反と言われているのは。
 この[2]の点であると。

 権利あるいは権利取得の発生原因である法律行為の効力発生時に。
 未だ存在していない者に、受益者としての権利や地位が付与される。

 しかし、これは相続法固有の問題ではないと。
 権利能力の派生命題なのだと。

 信託の場合、未存在や不特定者を受益者とすることも可能だし。
 効力発生時に現に受益者が存しない信託の設定も可能である。

 ここで、委託者が最初の孫を受益者とする信託を設定した場合。
 一見すると、受益権が未存在者に付与されているかに見える。

 しかし、受益者が存在することが、受益権発生の停止条件だと。
 そう理解するならば、受益権は帰属主体空席にはなってない。

 そうですね。
 有効な権利になってないのだから、空席の議論はナンセンス。

 すると、[1][2]両方の意味で、信託は同時存在の原則と抵触しない。
 これは、ちょっと驚きました。

 続きます。

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2016/12/19

「預貯金も遺産分割対象」 相続をめぐり最高裁が初判断

「預貯金も遺産分割対象」 相続をめぐり最高裁が初判断

 ストレートの直球ですね。
 真正面から分割対象と認め、当然分割を否定した。


「預貯金も遺産分割対象」 相続をめぐり最高裁が初判断
2016.12.19 16:34更新

 相続をめぐる審判で、預貯金が「遺産分割」の対象となるかどうかが争われた許可抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は19日、「預貯金は遺産分割の対象」とする初判断を示し、審理を大阪高裁に差し戻した。15裁判官全員一致の結論。

 最高裁は平成16年の判決で、預貯金など分けることのできる債権は「(法定)相続分に応じて分割される」としたため、預貯金は遺産の分け方を話し合う遺産分割の対象にならず、法定相続分に基づいて自動的に分けられるとされてきたが、この判例を変更した。

 (略)

http://www.sankei.com/affairs/news/161219/afr1612190019-n1.html

 既に最高裁のサイトに全文もありますね。

遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
最高裁判所大法廷平成28年12月19日

共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は,いずれも,相
続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく,遺産分割の対象と
なる

全文

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