民法742条では、当事者間で婚姻意思がない場合には無効だとしている。
同747条では、詐欺・脅迫による場合は取消が可能だと規定している。
ということは、詐欺・脅迫で真の婚姻意思がないにもかかわらず婚姻がなされた場合は、取消ししかできないのだから、同748条で将来に向かってしか効力のないことを主張できないことになる。
真の婚姻意思がないのだから、無効の主張を許さなければ、
過去に真意に基づかない婚姻関係が法律上成立していた事
実は消えないことになってしまうじゃないか!
一見するとすごい不合理だなと思ったのだが、よくよく考えてみると、それは表層的な批判であった。
つまり、
世の中の結婚というものは、多かれ少なかれ、詐欺・脅迫 ・錯誤
的要素を持っている場合が少なくないだろう
という、民法制定者の人生観が反映していると考えると納得がいくのであった。
確かに、
「アンタが結婚してくれなきゃ死ぬなんて言うから
結婚してあげたのよ!」
「(朝、化粧の取れた顔を見て)絶対、××だ!!」
などという会話は巷では少なくないようである(おいおい)。
これにいちいち遡及的無効を認めていてはキリがない。
ま、独身の私が言ってよいことかどうかは多分に問題があるのだが。
(コンメンタールとかを見ずに書いているので、違ったら誰か指摘して下さいね)
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第742条(婚姻の無効)
婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
1号 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
2号 当事者が婚姻の届出をしないとき。ただし、その届出が第739条【婚姻の届出】第2項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。
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第747条(詐欺又は強迫による婚姻の取消し)
詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後3箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。
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第748条(婚姻の取消しの効力)
婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
2 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。
3 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。
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