「借金取りの王子」垣根涼介
退職勧奨の手伝い会社に勤める主人公たる面接官の、恋愛話を絡めつつの、お仕事ぶりとその対象者達とのやり取り・人間模様を描いた作品。
ある意味、リストラ退職勧奨を受ける面接などという極限とも言える状況下で人間はどのような選択をするのか、どんな心の動きをするのか、この設定を考え出しただけで作者はすごいと思う。
別の本をレジに持って行く途中、タイトルに興味を覚えて、本当に何気なく買った本だが、よかった。元は小説新潮連載の単行本化らしい。
で、5つのエピソードが収録されているのだが、何より、単行本のタイトルとなった「借金取りの王子」。本当に胸が痛かった。本当に。
この作品の前作になるらしい「君たちに明日はない」も是非読んでみようと思う。
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