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2008/10/21

金融危機、「世界の工場」にも影 突然解雇7千人怒る

 「米国が風邪を引けば、中国もくしゃみしてしまう。」はなかなか至言ですね。

◆金融危機、「世界の工場」にも影 突然解雇7千人怒る
2008年10月21日1時44分

 おもちゃや靴、パソコン周辺機器などの工場が集積する中国広東省東莞市。「世界の工場」の中核を米国発の金融危機が襲う。市の東部にある政府前に17日午前、おもちゃ工場の従業員約500人が集結していた。2日前に工場が突然閉鎖になり、失業した人たちだ。目の前には、ヘルメットと盾、警棒で武装した約300人の治安部隊が壁をつくって立ちはだかる。

 「2カ月半分の給料がまだ支払われていない。突然職を失い、年金、失業保険など、政府はどう解決するのか」。従業員の代表者が叫ぶ。共感に満ちた怒声が上がった。「家賃も生活資金もない。これからどうやって暮らしていけばいいんだ」。ベトナム国境に近い雲南省の村から出稼ぎに来た工員の夫婦は、記者にも早口でまくしたてた。2人で4千元(約6万円)を超えた月収を一気に失った。

 (略)

 その後も政府前に集まった従業員を、政府側の担当者が拡声機で諭した。「8月分の給与はすでに銀行に振り込んだ。9、10月分も翌週までに計算して支払うので、混乱を起こさず、速やかにこの場から立ち去るように」。工場の倒産や夜逃げが相次ぐなかで、社会の安定を保つため、事態の収拾を優先させた。

 中国全体の今年1~7月のおもちゃ輸出は、前年同期と比べてわずか2.1%増にとどまる。25%近い伸びを示した昨年から暗転した。高成長が覆い隠してきた社会の矛盾が顔を出し始めた。「米国が風邪を引けば、中国もくしゃみしてしまう。世界的に経済がおかしくなっていることの表れだ」。従業員のデモや記者の取材の様子をビデオ撮影していたベテラン警官は、ため息をついた。(東莞〈中国広東省〉=奥寺淳)

http://www.asahi.com/business/update/1021/TKY200810200441.html?ref=goo

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