手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩 志川節子
手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩 志川節子
文藝春秋 2009年4月10日 第1刷発行
ついに志川さんの著書が出た。
半年ほど前から、準備中らしいよとUさんに聞いてはいたのだが。
オール読物に掲載された、
・しづめる花
・うつろい蔓
・手のひら、ひらひら
・穴惑い
の4作に加えて、
・白糸の郷
・掴みの桜
・浮寝鳥
の3作が書き下ろされている。
個人的には、「しづめる花」の続編となる「浮寝鳥」がいろんな意味で印象深かった。
染里(お紺)の気持ちはもちろんだが。
上ゲ屋として染里を仕込んだ紀六の最後の笑顔。
狂わんとした小雛の笑み。
そして、実は、清太郎の心にも強く心を揺さぶられる部分があった。
虚の世界で、なんとか真実を見ようとして足掻く。
それが、人間の悲しさであり、また美しさであるのかもしれない。
そんな気持ちにさせられる1冊。
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