わが記者会見のノウハウ スキャンダル克服の秘訣
わが記者会見のノウハウ スキャンダル克服の秘訣
佐々淳行 文藝春秋
2010年2月25日 第1刷
記者会見のノウハウ本であり、危機管理対策本である。
以前日経から出ていた「その「記者会見」間違ってます!―「危機管理広報」の実際 」(中島 茂) もよかったのだが、是非これも持っておきたい。
もちろん、私にも、あなたにも、いつか必要な時が来る筈だからだ。
・頂上会談をするのが、交渉術としての攻めの広報です。
・すぐにトップが行くのも違います。
トップの脇に控えている責任者が、「代わって私が相手をいたします」とすっと出て行くべきなのです。
・しかし、この論理にならない論理が、交渉の場では非常に多く使われるのです。
・詭弁術を見破って、対抗する手段を学ぶこともコンプライアンス・オフィサーには必修科目なのです。
・被害者が対応に納得できない時、問題が大きくなりやすいといえるでしょう。
・こうした時、私はいつも「父親であるあなたが、とりあえず現金数十万円を持って謝りにいきなさい」とアドバイスしています。他人任せはもってのほか、花束はダメ、果物籠もダメです。金額は、「当座の費用として加害者が持ってくるだろう」と先方が思っている金額の2倍が目安です。
被害者は、加害者の身元を知っているわけですから、しかるべき地位にいて多忙な父親が、多すぎず、少なすぎずの額の現金を持って、率直な謝罪に行くことがポイントなのです。先方の心証がよくなると、新聞沙汰になることは先ずありません。
卑近な例ですが、これが危機管理におけるちょっとしたコツなのです。
・物をいうのは、残高ゼロの通帳なのです。
・ひとたび問題が起きたとき、最初の動きが非常に重要です。
・弱い立場にいる人は、とりわけ自分の置かれた立場に敏感ですから、少しでも「上から目線」を感じると、激しく反発するのです。
・自分のことを頭がいいと自認し、しかも他人を妬む心の強いタイプの人には、このことがわかりません。
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