公認会計士はいかに税法を学ぶべきか その2
公認会計士はいかに税法を学ぶべきか その2
懺悔すれば、過去の自分は、税法を計算の体系に過ぎないと思っていた。
だから、計算式の理解でこと足りるのだと。
条文なんて読みにくいもの、読まなくても必要なら参考書を読めばいい。
ずっとそう思っていた。
それが間違いだと気づくのは、かなり後だったのだが。
失礼ながら、税理士試験受験生でも最近似た人は少なくないだろう。
受験予備校の受験テキストだけで、勉強して短期合格する人が増えているからだ。
むしろ、予備校の先生はそれを推奨するのだとも聞く。
合格には、税法条文を読むのは有害無益と言われた人もいるのだとか。
だが、このような受験テキストだけの勉強法は、実はとても恐ろしい。
何故か。
それは、「税法は毎年改正し続ける」からだ。
合格した時は、丁寧に作られ、わかりやすい予備校マニュアルで十分かもしれない。
しかし、その後の改正をどうフォローアップするのか。
毎年研修を受講すれば補える、と思う人もいるだろう。
ところが、そうはいかない。
何せ、税法は、歴史を踏まえて改正され、毎年複雑化していくのだ。
基礎部分がない家に、毎年増改築工事するようなもので、すぐに限界が来る。
嘘だと思うなら、ここ10年間で税法のテキストの厚みがどれだけ増えたか。
確認してみれば良い。
「税法の条文が読めない税理士」でも、合格直後はまず問題ない。
だが、改正が続くと、もうお手上げになってしまう。
税法の専門家として生きていくためには、条文からは逃げられないのである。
税の専門家を名乗るなら、まずはそこから始めるしかない。
税理士と同等かどうか、議論する以前の話である。
そして、何も勉強していない普通の公認会計士に、その素養があるか?
答えは出ているだろう。
勉強するしかないのだ。
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