「翻訳の秘訣 理論と実践」中村保夫
「翻訳の秘訣 理論と実践」中村保夫
今の英語教育の現状を確認していませんが。
自分の英語の理解は、英語塾の柿本先生から始まった。
そして、勉強の中で辿り着いたのが、中村保夫先生の本だった。
いわゆる直訳を排し、意の通じる日本語としての翻訳がモットー。
で、英語を勉強することで、日本語の大切さ、日本語表現を学ぶ。
実は、それが、英語を学ぶことの最大の効用だと思った。
「翻訳の秘訣 理論と実践」中村保夫
新潮社 昭和57年6月20日発行
この本でも、英語そのものではなく、日本語の問題が出てくる。
たとえば、こんな感じ。
△
(f)「は」と「が」について
私たち日本人より達者な和文を綴ることができるという評判を得ているドナルド・キーソ氏でも,さすがに「は」と「が」の区別はうまくつかないそうだ。それほどこの二語の使い分けは難しいのだが,まず基本的には,文中で初めて或るものを紹介するときには「が」を使い,二度目からは「は」を用いる,というのが原則である。「昔々,お爺さんとお婆さん【が】居ました。お爺さん【は】山へ柴刈りに……」となるわけである。
(同書 P30)
▽
もう絶版だと思いますが、可能なら是非読んで頂きたいと思う。
なお、私の場合、英語学習の効用はもう1つあったのですが、それは別の機会に。
少なくとも、英語を話せるようになることだけが、英語学習の効用ではない。
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