榎本武揚(下)伊藤潤
榎本武揚(下)伊藤潤
産経新聞2015年3月19日木曜日版より。
○敗者列伝
榎本武揚(下)伊藤潤
わが身を救った高い学識
中学生の頃、不思議だったのが榎本武揚。
五稜郭で最後まで抵抗したのに、その後新政府の要人として活躍する。
当時いろんな本を見ても、何も分からなかった。
社会の先生に聞いても、分からなかった。
伊藤氏によれば、幕藩体制存続に拘ってなかったのだと。
旧幕臣と家族の生活困窮対策を求めていた結果だと。
当初から屯田兵構想を嘆願していたが、ダメだった。
その結果、蝦夷共和国を作って、五稜郭での最後の戦いに至る。
どうも、国際法上の国家として認めさせようとしたらしい。
ただ、当時の蝦夷地の資源を過大評価していたことが、負けに繋がったと。
で、負けた後、死刑を覚悟したらしいのだが。
なんと、直接の敵だった黒田清隆が助命に奔走したのだという。
その後、明治政府は志士上がりばかりで、ダメダメだったので。
榎本の知識や技術が新国家建設に必要とされたのだと。
なるほどです。
当時、国際法上の国家にしようとか、ロシア南下を危惧できる見識はすごい。
ようやく長年の謎が解けた。
榎本は、幕府への忠誠から戦ったわけではなかったのだ。
当時既にロシア南下を気にして、屯田兵構想を持っていた。
旧幕臣の食い扶持を確保するにも、それしかないと。
最初から、幕府が彼をもっと重用していれば。
その後の歴史がどうなったのか、少し考えてしまう。
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