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2015/03/02

「やってはいけない相続対策」大村大次郎

「やってはいけない相続対策」大村大次郎

 最近、国税を敵に回すタイトルばかりの著者の本ですが。
 本屋でふと見かけて、少し立ち読みしてみました。

 「やってはいけない相続対策」大村大次郎
 小学館
 (キンドル版があるそうだ)

 アパマンの賃料保証のウソが書いてあるのは評価。
 タワマンの失敗事例も書いてある。

 ここまでは、「お!」なんですが。

 ただ、はっきりした間違いが書いてありました。
 相続時精算課税で、110万円以上なら申告しろと。

 これだけで、もう制度を理解していないことが明白。
 とんでもない誤解ですから。

 暦年贈与には110万円非課税枠がありますが。
 相続時精算課税には、2500万円特別控除枠のみ。

 非課税枠と特別控除枠は、素人目には同じようでも。
 意味は、全く違っています。

 で、相続時精算課税を使うと、極論すると10万円でも。
 贈与税申告をしないとダメということになってます。

 その場合、2500万円枠が残っていても使えず。
 20%税率で贈与税取られちゃうんですよね。

 贈与者が、相続時精算課税以外なら、110万円枠残りますが。
 ま、そこまでの解説がきちんとされているわけではなく。

 あとは、一時払終身保険が節税に良いと言ってますが。
 無条件礼賛するのなら、タワマンを批判できないのでは。

 この方がいつまで生き延びられるのか、楽しみにしています。
 国税の苦々しさは、恐らく臨界点近いでしょうから。

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