「家族という病」下重 暁子
「家族という病」下重 暁子
本屋でふと目に止まって買ってみました。
今売れているそうです。
なるほど、という点も多々ある。
家族のべったりが、かえって個としての自立を妨げているのは同感。
ただ、自分たち夫婦は、このように上手くやっているというニュアンスが。
多くの人には、鼻につくのでしょうね、恐らく。
そして、父親や母親に依存してこなかったということを書きたいあまり。
この人には、親への感謝がみじんも出てこない。
自分の価値観以外を認めない人なのかな、という印象です。
それ以外は、切捨てて生きてきたのだろうなと。
自分の周囲の人々が家族と接する姿を描きつつ。
それが我が身に反射することを、恐れているかの如く、何も書かない。
これまでの、親に依存せずに生きてきた筈の自分を否定したくない。
その気持ちが、透けて見えます。
結婚できない若者が何故増えたかと上から目線ですが。
しかし、子を持たない自分は、客観視できていない。
いえ、いいのです。
どちらにせよ、立場の一貫性があれば。
それがないことが、この人の哀れさでしょうね。
ただ、私自身は近づきたいと感じませんが。
で、流石にエッセイの書き方を教えているだけあって。
文章が読みやすいことは、特筆しておきます。
他人に勧めようとは思っていませんが。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 伊丹敬之先生は井尻教授と接点があった_企業会計(2024.11.30)
- 大昔にある税務雑誌の購読を止めた件(2024.10.07)
- 大量閉店「ヴィレヴァン」経営が犯した最大の失敗_東洋経済(2024.10.02)
- 地震を知って震災に備える(平田直)(2024.09.17)
- 私の実家が売れません!_高殿円(2024.09.03)
コメント