「家族という病」下重 暁子
「家族という病」下重 暁子
本屋でふと目に止まって買ってみました。
今売れているそうです。
なるほど、という点も多々ある。
家族のべったりが、かえって個としての自立を妨げているのは同感。
ただ、自分たち夫婦は、このように上手くやっているというニュアンスが。
多くの人には、鼻につくのでしょうね、恐らく。
そして、父親や母親に依存してこなかったということを書きたいあまり。
この人には、親への感謝がみじんも出てこない。
自分の価値観以外を認めない人なのかな、という印象です。
それ以外は、切捨てて生きてきたのだろうなと。
自分の周囲の人々が家族と接する姿を描きつつ。
それが我が身に反射することを、恐れているかの如く、何も書かない。
これまでの、親に依存せずに生きてきた筈の自分を否定したくない。
その気持ちが、透けて見えます。
結婚できない若者が何故増えたかと上から目線ですが。
しかし、子を持たない自分は、客観視できていない。
いえ、いいのです。
どちらにせよ、立場の一貫性があれば。
それがないことが、この人の哀れさでしょうね。
ただ、私自身は近づきたいと感じませんが。
で、流石にエッセイの書き方を教えているだけあって。
文章が読みやすいことは、特筆しておきます。
他人に勧めようとは思っていませんが。
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