「毒になる親」TOXIC PARENTS
「毒になる親」TOXIC PARENTS
「毒になる親」TOXIC PARENTS
スーザン・フォワード DR.SUSAN FORWARD(玉城悟訳)
毎日新聞社 1999年3月(電子版 2013年12月20日)
もしかして、「毒親」という言葉の元になった本かもしれない。
未読だったのだが、引用している本があり、気になっていた。
(参照:「思ってたウツとちがう!「新型ウツ」うちの夫の場合」)
今回Kindle版で読んで、これは、実にためになる本だと思った。
たぶん、これって程度の差はあれ、万人にあることだと思う。
子供の頃に受けた心の傷が、大人になっても癒されていないこと。
そのことに無自覚なまま大人になり、DVなどの衝動に繋がっていく。
子供の頃に覚えた、行き所のない怒りを抑圧した結果。
本当の原因をごまかしてしまい、別のことを原因と認識するようになる。
多くの場合には、自分が悪かったのだと子供は考える。
自分がちゃんとすれば、すべて上手くいくはずなのだと。
親が悪い場合に、親が悪いと言えない子供は、そうするしかないのだ。
その結果、その後の人生では、価値観を歪めて生きるしかない。
これに対処するには、子供の頃に自分が受けた心の傷を癒すしかない。
その時の自分の気持ちを自覚して、自分が悪かったのではないと認識する。
毒になる親とは、子供に対するネガティブな干渉を執拗に継続する人たちだ。
子供の人生を支配し、子供の心を蝕む。
子供達が成長するにつれ、この苦しみはより大きくなる。
「くり返し継続しつづけるトラウマ」だという。
これらを行うため、子供は、親と「対決」しなければならないという。
「対決」というと過激だが、ただ、これは、人としての通過儀礼だろう。
親離れ・子離れと最近言うが、まさに、その意味なのですが。
この本が信じられるのは、親を許す必要はないというスタンスであることだ。
そう、そんな宗教的な道徳観は要らないのだ。
今の自分を取り返すために、昔の自分を取り返すだけなのだ。
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