売掛金を担保にした非メイン先への融資(近代セールス)
売掛金を担保にした非メイン先への融資(近代セールス)
近代セールス2016年5月1日号より。
○元技術者・錦戸開太の融資渉外一丁目一番地
第2回 売掛金を担保にした非メイン先への融資
作:田代達生 画:うのとおる
メイン行・準メイン行がいるが、リーマンのリスケで消極対応。
しかし、業績が戻ってきて、運転資金ニーズが生じている。
当然に保証協会のマル保はダメで、無担保枠はめいっぱい。
売掛金入金口座の変更申出というプラス材料はあるが、さてと。
で、主人公は、取引基本契約書に着目したのですね。
この会社では、債権譲渡の禁止特約をつけていないと。
そのため、売掛金を担保とするという手段が生じる。
保証協会に別枠でのABL保証を相談してみようと。
ちなみに、もし特約があると、相手方の異議なき承諾が必要。
最近は、この特約を敢えて外すという例もあるが。
ただ、古い契約の多くは入っていると。
また、特約がなくても、相手に知られて困るとか。
了解が不要なのかという心配が生じるが、これは大丈夫だと。
通知留保との手法をとり、債権譲渡登記をやるが。
債権譲渡登記は、事故が起きないと通常分からない。
もちろん、自分で調査すれば分かるわけですが。
何かそういう話がないと、まず調べないだろうと。
で、担保とする売掛債権残高を把握する必要があるので。
金融機関に3ヶ月に1回以上残高報告を行う義務が生じる。
なるほどね。
会社が悪化した局面でのABLは冗談にしか思えませんが。
こういう局面での使い方なら、すんなりきます。
取引基本契約書のひな形で古いものを使っていると。
こういう場合に影響してくる可能性があるとはね。
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