「税金亡命」佐藤弘幸
「税金亡命」佐藤弘幸
「税金亡命」佐藤弘幸
ダイヤモンド社 2016年7月22日第1刷発行
「国税局資料調査課」を出した佐藤税理士の第二弾。
今度は、小説なのですね。
香港を舞台にした国際租税回避事案ですが。
提案側の税理士法人のメンバーが登場して、面白いです。
まぁ、代表者は吉良上野介のような切られ役なのですが。
脇役たち、特に元国税OB達の心理描写がなるほどなぁと。
で、派手な国際租税回避スキームに目が行きがちですが。
この本の最大の特色は、調査官の思考過程を描き出したこと。
逆の立場になり、調査を回避するために繰り出すあの手この手。
更に、国税側で、それをひっくり返そうとする攻防。
いや、課税庁目線でも面白いだろうと思いますし。
税理士目線で見ても、参考になることが多々あると思います。
なお、徴収の問題が最後に登場するのが、リアルだと思いました。
とれなきゃ課税してもしょうがないじゃん、という真実。
なるほどでした。
スケールが大きくなっても、そこは変わらないのだなと。
ただ、納税者目線では、膨大な情報で、文字だけだと辛い面もあるかな。
是非、ドラマ・映画にしちゃって下さいとエールをおくります。
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