40歳からの「認知症予防」入門
40歳からの「認知症予防」入門
40歳からの「認知症予防」入門
リスクを最小限に抑える考え方と実践法
伊古田敏夫
ブルーバックス B-1988
講談社 2016年10月20日第1刷発行
この本は、編集者の要望で、予防を中心に据えていると。
著者の高速道路でのあわや事故との体験も影響しているのですね。
で、認知症患者の増加は、危険なペースであるとの認識から。
抜本的に認知症を減らす、予防策を働き盛りの世代に知ってほしいと。
長寿・高齢化の中で、認知症の増加は止められない。
そのように思っていた著者は、英国の認知症減少にショックを受けたと。
英国では、減塩政策などの実施が効果をあげていると言います。
この本で一番「へー」は、糖尿より高血圧が怖い、という話。
その際のポイントは、脳卒中を減らせば、認知症を減らせると。
うつ病も、認知症に影響しているそうですが。
つまり、脳卒中とうつ病対策で、認知症を減らせる。
これが、著者の大きなメッセージのようです。
塩分制限が、脳梗塞を防ぎ、認知症を減少させるのだと。
そうか、ウチは以前から減塩醤油使ってますが、それはよかったのですね。
脳卒中は早期症状として、言葉をうまく話せないというのがあると。
他にも症状はあるけれど、物忘れは慢性期の症状なのだとか。
そして、認知症は、60歳代後半で急増するのだと。
認知症有病率が、一気に15倍増となっているのですね。
著者は「魔の年代」と呼んでいます。
確かに、0.189→2.9は凄すぎます。
また、うつ病患者は、認知症リスクはない人の3倍高いと。
抑うつ症状であっても、2倍から2.5倍高くなっていると。
抑うつ症状は、認知症の症状の1つでもあるとまで。
で、睡眠不足が、認知症に繋がるのだと。
眠らないと。アルツハイマーの原因物質アミロイドβが蓄積しやすいと。
では、この蓄積物質を消すにはどうすべきか。
眠らなかった期間の3、4倍の期間しっかり眠れば良いのだと。
しかし、慢性的な睡眠不足の人は、通常、無理な話ですね。
うーん、極度の長時間労働が、実は認知症を増やしている。
そんな可能性すら、ありそうな気がしますね。
あと、ビタミンB12不足が、認知症の原因になるのだという話。
このB12は、野菜の含有量が少なく、菜食者はなり易いのだと。
勉強になりました。
働く皆さんに、是非お勧めです。
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