書く力 私たちはこうして文章を磨いた その8
書く力 私たちはこうして文章を磨いた その8
「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」
池上彰・竹内政明
朝日新聞出版 2017年1月30日第1刷発行
朝日新書600
続きです。
...「部品」を集める感覚で、知識をストックする
かっこいいブリッジのかけ方②
....P53
竹内 私の場合は、「名文を収集」しているという感じではないですね。「使える部品を探している」感じでしょうか。
◆ちょっとこういう読み方になると、職業病の嫌いがありますが。
まぁ、そのくらいの気持ちで、ということなんでしょう。
...職業病も悪くない
かっこいいブリッジのかけ方③
...思考に「奥行き」をもたせるトレーニング方法
かっこいいブリッジのかけ方④
....P61
竹内 そうですね、これは切り口を見つけるトレーニング法ということになるかもしれませんが、「すごく悪いことをした犯人の弁護士になったら、自分はどうするか」という思考実験をすることがあります。
やってみるとわかるのですが、中途半端な悪人ではなくて、狂信者集団の“尊師”のようなとんでもない人物の方が、ためになる。むずかしい弁護ほど、やりがいがあるでしょう。情状酌量の余地など無いところを、「いや、彼にもこういう事情があったんじゃないか」とあれこれ想像してみるわけです。これを続けていると、だんだん物事の捉え方に奥行きが出てくるようになる。
◆時々、競馬のブリンカーがついているんじゃないかと思うような。
頭でっかち、周囲を見ない、自分の正義に酔うような新聞の意見開陳がありますが。
こういう見方を記者皆がしてくれれば、そんな文章は減るんでしょうね。
いや、朝日はまず無理でしょうけど。
...最後をちょっと緩める
結論と読者をつなぐブリッジのかけ方
....P65
竹内 (略)
解説文でも、最後の最後まで解説の文で埋めてしまうと、どうしても説教くさくなる。お勉強をさせられている気になってしまう。最後にほんの数行でも緩めてくれると、楽しいエッセーを読んだという気になる。 この「最後のひとコマの緩み」は私も心がけています。
◆最後で、くすっと笑える文章が最高でしょうね。
読後感の悪い文章にせず、なんとなく後にいい気持ちが残る。
そんな文章を書きたいものですが。
あははと言っておきます。
続きます。
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