書く力 私たちはこうして文章を磨いた その1
書く力 私たちはこうして文章を磨いた その1
「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」
池上彰・竹内政明
朝日新聞出版 2017年1月30日第1刷発行
朝日新書600
竹内氏は読売新聞論説委員で、編集手帳を担当。
池上氏は、冒頭で、自分が文章論を書くのに忸怩たる思いを語る。
しかし、そうまでもしても。
竹内氏の文章術の秘密を聞き出したかったと言う。
まぁ、なかば逃げの口上ではありますが。
それでも、従来の文章読本とは違うと自負を語っている。
..第1章 構成の秘密 「ブリッジ」の作り方
...まずはテーマを決める
テーマと自分をつなぐブリッジを見つける①
....P17
池上 (略)
コラムやエッセーに限らず、講演会の原稿でも、大学の講義録でも、うまい文章だな、面白い話だなと思うものの多くは、話がどう転がっていくのかがわからなくて興味をそそるものになっています。
◆すべて先が見えてしまうと、面白くないというのですね。
この話は、今後、一貫して出てきます。
....P18
竹内 (略)
私が文章を書くときにまず考えるのは、言葉にしてしまえば身も蓋もないけれど、「うまく書けそうなテーマを選んで書く」、別の言い方をすると、「自分がわかっていることを書く」ということなんです。
(略)
テーマと自分をつなぐ「ブリッジ」が必ずあるはずです。まずはそれを見つけます。
◆自分の裡に入れなければ書けない、ということですね。
....P18
池上 なるほど、起承転結のような構成の仕方に頭を悩ませる以前に、まずは、「何を書くか」をはっきりさせるということですね。
確かに、読んでいて「あまり面白くないな」と感じてしまう文章は、ほとんどの場合、厳しい言い方のようですが、構成に工夫が足りないとか、表現力が足りないとかいう以前に、作者自身が「自分はこれから何を書くか」をはっきりとわかっていない。だから、工夫のしようもない、あるいは工夫の仕方がズレている状態におちいっている気がします。
◆「この人何が書きたいのだろう」という文章になったら終わりだと。
続きます。
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