粉飾法人の清算に関する諸問題
粉飾法人の清算に関する諸問題
会計・監査ジャーナル2017年2月号より。
○租税相談Q&A297
粉飾法人の清算に関する諸問題
諸星健司(租税相談員)
7年前に買収してきた子会社の状況が悪いので調査すると。
多額の粉飾が発覚したが、3年分しか内容がわからなかった。
事業継続をあきらめて、清算を行うように親会社の指示が出た。
税務申告で注意すべき点は何かと。
粉飾経理の場合、法法129①により、修正経理・申告が必要なので。
まずは、粉飾部分の更正の請求だが、過去5年が最大限となる。
本事案では、過去3年が判明しているので、この部分は更正の請求で。
青色欠損金が生じるが、その他は更正の請求ができないことになる。
ただし、調査結果を期首利益積立金額の減額処理を行うと。
遡及修正会計基準の適用による修正再表示が前提ですが。
で、青色欠損金額を控除して、期限切れ欠損金を求めてやって。
債務免除益との相殺が可能になるよねと。
あと、更正の請求が認められた場合でも、粉飾の場合は特例がある。
基本は、減額更正時還付でなく、翌期以後5年で控除することになる。
それでも還付を受けられない場合に、その時点で還付される。
法人税法135条①③と70条が挙げてあります。
本当は、135条③三を挙げておいて貰うべきだったのかなと。
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