書く力 私たちはこうして文章を磨いた その2
書く力 私たちはこうして文章を磨いた その2
「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」
池上彰・竹内政明
朝日新聞出版 2017年1月30日第1刷発行
朝日新書600
続きです。
...「身近な話」には魅力がある
テーマと自分をつなぐブリッジを見つける②
....P20
竹内 (略)
私が「ああ、なるほど。面白いな」と感心するのは、その子が家族と交わした会話や学校での出来事など、半径2,3メートルの世界について書いた部分がほとんどなんです。そして、身近な世界ほど魅力的に表現できるというのは、中学生や高校生に限った話ではないんですね。大人も同じだと思うんですよ。
池上 読者は「自分の知らない話」を面白がるものですよね。実は、その書き手にとって「すごく身近な世界」というのは、新聞記事やテレビのニュースで報道されたりしませんから、読者にとっては「自分の知らない話」、つまり新鮮な情報になる。
◆自分に近いけど、他人が知らない話は、最高のネタだということですね。
....P21
竹内(略)
オリンピックのような多くの人が注目しているものをテーマにして文章を書くとしても、自分の小さな経験から入る。身の回りを描きながら、地球の裏側で行われたオリンピックという大きな話題につなげていく。
自分の経験というのは、細かなところまでよく「知っている」わけですから、詳しく書くことができる。つまり、「自分がわかっている、書ける話」だということです。
◆いかに大きな話を身の丈サイズに落とし込むか、なのですね。
続きます。
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