「不動心論」大山康晴
「不動心論」大山康晴
「不動心論」大山康晴
KKロングセラーズ 2017/5/19
将棋の十五世名人大山康晴先生が不動心について語ると。
当然ながら、座右の銘である「忍」の心を語るわけですが。
単なる道徳論ではなく、稀代の勝負師の言葉と感じさせます。
もちろん、本人が一から書いたとは思えませんし。
恐らくは、河口先生か誰かの手によるものなのでしょう。
しかし、ご本人の口から出た言葉なのだろうなと感じることが幾つか。
まさに第一人者ならではの洞察が出てきます。
この本で特に感動したのは、訂正力という言葉です。
体力が落ちていると、訂正力が落ちてしまうというのです。
勝負の世界は、最後で間違えた方が負けると言います。
一局をノーミスで終わるのはまず不可能と、米長先生がかつて喝破した通り。
であれば、いかに訂正力を発揮しあうかが、勝負の中心になる。
なるほどです。
かつて、ゴルフのプロたるゆえんは、リカバリーショットだと。
誰かがが言っていたことに通じます。
このあたり読むだけでも、買いの本だと思います。
あと、我慢できるのも才能だというのも、納得です。
技術でなく、性格を育てることの意義は、まさに現代的テーマでしょう。
大山先生が亡くなられたのは、平成4年のことですから。
既に、もう25年が経過しています。
たぶん、かつて出た本の再刊行版だと思うのですが。
お勧めです。
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