大人のための国語ゼミ
大人のための国語ゼミ
大人のための国語ゼミ
野矢茂樹
山川出版社 2017年7月25日初版第1刷発行
本屋でベストセラー1位として並んでいたので購入。
ただ、結論から言えば、私自身の評価は★3です。
というのは、「大人のための」と言いつつも。
失礼ながら、学者目線であって、ビジネス目線がないから。
何故100円玉でコアラのマーチが買えないか。
子供に説明するよう、文章を書き換えろという例題がありますが。
書き換え後の文章、長すぎます。
相手の知りたい結論から話せというビジネスの基本姿勢ゼロ。
税金が何かとか、消費税がどんな税金かなんて。
相手の子供が知りたがっている情報ではない。
伝え手であるこちらが伝えたいと思っている、独りよがり情報。
「相手のことを考える」との看板に偽りありです。
端的に、
「ゼイベツってのは、買うのにあと8%足さないとダメっていう呪文なんだ」
これでよい筈です(パーセントは理解している前提らしいので)。
その後に、子供の表情を見て、その先の何故が知りたそうならば。
そこで初めてうんちくを語れば良いのですから。
なので、「大人のための」として評価するとイマイチです。
あくまでも、大学の教授が、そういうつもりで書いた本、です。
ただ、この本の「5 文章の幹を捉える」はいいですね。
大学受験を控えた受験生ならお勧めだし、それ以外でも読ませたい。
要約問題は、文章の理解度を試す最善策だと位置づければ。
どうやって切り取るか、アドバイス7つで整理する本書はわかりやすい。
自分の昔に戻れれば、ここは是非読ませてあげたい。
ということで、この5は評価します。
しかし、それ以外は、総じて冗長です。
なので、個人的には、★3評価となるわけです。
でも、この本のイラストで出てくる、仲島ひとみ氏の「それゆけ!論理さん」。
いいですね。
現状、WEBで無料で読めるのですが。
秋に書籍としても刊行されるそうなので、期待したいです。
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