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2017/09/24

大人のための国語ゼミ

大人のための国語ゼミ


大人のための国語ゼミ
野矢茂樹
山川出版社 2017年7月25日初版第1刷発行

 本屋でベストセラー1位として並んでいたので購入。
 ただ、結論から言えば、私自身の評価は★3です。

 というのは、「大人のための」と言いつつも。
 失礼ながら、学者目線であって、ビジネス目線がないから。

 何故100円玉でコアラのマーチが買えないか。
 子供に説明するよう、文章を書き換えろという例題がありますが。

 書き換え後の文章、長すぎます。
 相手の知りたい結論から話せというビジネスの基本姿勢ゼロ。

 税金が何かとか、消費税がどんな税金かなんて。
 相手の子供が知りたがっている情報ではない。

 伝え手であるこちらが伝えたいと思っている、独りよがり情報。
 「相手のことを考える」との看板に偽りありです。

 端的に、

 「ゼイベツってのは、買うのにあと8%足さないとダメっていう呪文なんだ」

 これでよい筈です(パーセントは理解している前提らしいので)。

 その後に、子供の表情を見て、その先の何故が知りたそうならば。
 そこで初めてうんちくを語れば良いのですから。

 なので、「大人のための」として評価するとイマイチです。
 あくまでも、大学の教授が、そういうつもりで書いた本、です。

 ただ、この本の「5 文章の幹を捉える」はいいですね。
 大学受験を控えた受験生ならお勧めだし、それ以外でも読ませたい。

 要約問題は、文章の理解度を試す最善策だと位置づければ。
 どうやって切り取るか、アドバイス7つで整理する本書はわかりやすい。

 自分の昔に戻れれば、ここは是非読ませてあげたい。
 ということで、この5は評価します。

 しかし、それ以外は、総じて冗長です。
 なので、個人的には、★3評価となるわけです。

 でも、この本のイラストで出てくる、仲島ひとみ氏の「それゆけ!論理さん」。
 いいですね。

 現状、WEBで無料で読めるのですが。
 秋に書籍としても刊行されるそうなので、期待したいです。

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