煌(きらり)[志川節子]
煌(きらり)[志川節子]
志川さんの新刊が出た。
徳間書店からでした。
実は最初Kindle版を買って、読み始めたのですが。
その後、紙の本を手にすると、なんと綺麗な本なのかと。
Kindleって便利ですが、紙の本の情緒とは違いますね。
ということで、紙の本になると、一気に読んでしまった。
さて、今回は、花火をテーマにした連作。
それぞれ時代が違うので、登場人物のリレーはなし。
舞台も、吉田(豊橋)、市川大門(山梨県甲府盆地近辺)、長崎、江戸、長岡、そして最後にまた、吉田に戻ってくる。
飯盛り女とその息子、紙商人と職人そしてその姉、丸山遊女と蘭人、盲人になった細工職人の娘と父親、長岡遊女と新潟遊女、旅籠家と医者。
彼らの愛・恋・友情などの人間関係、想いが、あるときは淡々と。
そしてあるときは、切々と描かれていく。
そして、今回の作品の感想ですが。
特に、行間に込められた余韻を重視している気がしました。
人によっては、そっけないと感じないかと思うほど。
でも、読んでいくと、じんわり伝わる感じで心地よい。
個人的には、おりよちゃんの話がすきですね。
うん。
いろんな絶望的な中でも、心に残る光がある。
それが、煌というタイトルに「きらり」と打たせた理由なのかな。
いや、私の勝手な考えですけれど。
是非、この美本を手にとってみて欲しいなと思います。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 伊丹敬之先生は井尻教授と接点があった_企業会計(2024.11.30)
- 大昔にある税務雑誌の購読を止めた件(2024.10.07)
- 大量閉店「ヴィレヴァン」経営が犯した最大の失敗_東洋経済(2024.10.02)
- 地震を知って震災に備える(平田直)(2024.09.17)
- 私の実家が売れません!_高殿円(2024.09.03)
「時代小説」カテゴリの記事
- 三度がさ「紋次郎」と限らない 珍味メーカーの著作権侵害認めず_時事通信(2024.02.09)
- 資産運用報告書類などの金融機関による棚卸し(2019.01.05)
- 芽吹長屋仕合せ帖 それぞれの刻(2018.07.04)
- 薬屋のひとりごと(2018.04.08)
- 鬼平犯科帳 エンディング曲(2018.01.25)
「志川節子」カテゴリの記事
- 芽吹長屋仕合せ帖 それぞれの刻(2018.07.04)
- 煌(きらり)[志川節子](2017.11.03)
- 「花鳥茶屋せせらぎ」(志川節子)発刊(2015.08.28)
- 「結び屋おえん 糸を手繰れば」志川節子(2014.05.21)
- 花鳥茶屋せせらぎ 「一話 山雀の女」志川節子(2013.12.15)
コメント