ロー生徒にはわからない箇所を読み飛ばす能力が必須(図らずも最重要書籍になってしまった「新問研:ゼロからマスターする要件事実)
ロー生徒にはわからない箇所を読み飛ばす能力が必須(図らずも最重要書籍になってしまった「新問研:ゼロからマスターする要件事実)
月刊「税理」10月号より。
○ゼロからマスターする要件事実 第34回
図らずも最重要書籍になってしまった「新問研」
岡口基一(東京高等裁判所判事)
今月の「税理」は殆ど読むところがなくて、買うのを相当躊躇。
それでも買ったのは、小林磨寿美先生の別冊付録があるから。
さて、本題で、法曹会「新問題研究要件事実」こと「新問研」の話ですが。
今回含めて暫く続くそうです。
平成23年に総本山たる司法研修所民事裁判教官室から発表されたが。
もはや、総本山が要件事実教育を止めてしまったので。
恐らくこれがこちらから発表される最後の要件事実本になるだろうと。
その後は、事実認定が教育の中心課題に移っているからと。
で、この「新問題研究」作成の元々の意図は何であったか。
それは、第一の要件事実を平易に表現し、全体像を掴ませることだったと。
ロースクール生も読むので、正確性を犠牲にするのも甘受して。
全体像把握に力点を置いたものだったと。
ところが、平易にし過ぎたために、不正確というしかない記述が出てくる。
そして、第一の要件事実に基づく記載の筈が、第三の要件事実と読み誤るような要件事実の定義記述が出てくる。
なので、ロースクールでは、第三の要件事実として読みかねないが。
実際には、本身が第一の要件事実なので、読むとわかわかめになってしまう。
なので、
「……、わからない箇所を読み飛ばす能力がロースクール生にとって必須のものとなっています。わからないところで、いちいちつっかかってしまう方は、現在の司法試験は向いていないということができます。」
おーい……。
で、次回以降、新問研が、第一の要件事実の教科書であることを例証するようです。
既に答えが書いてあるので、なんか空しい作業のような気もしますが。
でも、これがこの著者のスタイルなのでしょうね。
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