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2019/01/23

この事件の本質は「マネーロンダリング」という金融犯罪(猫組長)

この事件の本質は「マネーロンダリング」という金融犯罪(猫組長)

 なるほど、かなり説得力がありますね。


元経済ヤクザも驚愕「ゴーン事件、カネの流れから見えて来るもの」
私が違和感を抱いたのはここだった
2019年1月23日 猫組長

 (略)

 一部の論調が「ゴーン氏擁護」に傾くのは、この犯罪が正確に理解できないためではないか、と私は考えている。

 国際金融の世界に住む元経済ヤクザの私は、この事件の本質は「特別背任罪」という経済事件ではなく、「マネーロンダリング」という金融犯罪にあるのではないか、と考えている。

 これが巨大企業の名前と資金をフルに利用し、中東の「大物フィクサー」が差し入れた「信用状」を介した錬金術だとすれば、私自身経験したことのないスケールの大きな話だ。

 (略)

 これが事実であるなら、日産の名前と巨額資金をフルに利用した構造は、「黒い経済界に多少通じている」レベルではない。もし「黒い経団連」があるならば、ゴーン氏を会長に推挙したいほどの人物だ。

 一方で、この手口を理解できる人間はほとんどいないだろう。ゴーン氏ほどのスケールではないものの、同じ世界に生きた私は適任の解説者であると自負している。

 (略)

 その上で注目しなければならないのが「信用状」と「ジュファリ氏」の存在だ。ゴーン氏を擁護する一部メディアの論調も見聞するが、それは、この2つの存在の意味を正確に理解していないことが根底にあると私は考えている。

 (略)

 国際間の金融取引に詳しい知人の金融庁関係者は一連の報道を見て、「よく新生さんは、この場面でSBL/Cを受け付けたな……」と驚きを隠さなかった。個人間の負債担保として「SBL/C」が使われたことに対する「異常性」について、新生銀行が見落としていたとしたら、それこそ問題と言えるだろう。

 (略)

 その「SBL/C」には、それが誰に対してのものなのかを示す「発行先」(ベネフィシャリー=受益者)が記載されている。振り出し元がコケた際に、責任を負うのがこのベネフィシャリーである。そこで重要になるのが、ベネフィシャリーの信用能力だ。

 ゴーン氏個人に支払い能力があるのであれば追加担保は必要ないのだから、30億円の「SBL/C」のベネフィシャリーがゴーン氏(あるいは資産管理会社)であることは考えにくい。合理的に考えれば、ベネフィシャリーが「日産」でなければ、この取引は成立しないのだ。こう想定すると、ゴーン氏が短期間だけ自己負債を日産に付け替えた動機は「ベネフィシャリーを日産にするため」だったのではないか……ということが、自動的に導き出される。

 (略)

 そして、この計画を承認しなかったということは、日産が09年の時点で、ゴーン氏の「怪しさ」を認識していた……ということも考えられるのではないか。

 こうしてひも解いていけば、ゴーン氏が行ったことが単なる「特別背任」でないことが理解できるだろう。ジュファリ氏が額面よりはるかに安い金額で入手した「SBL/C」をゴーン氏に差し入れ、ゴーン氏が日産の「名前と資金」を利用できるだけ利用し、最終的には決算権を持つ予算から1470万ドル(現在のレートで16億円)をジュファリ氏サイドに振り込む――これはマネーロンダリングの構造そのものだ。

 これが、今回の容疑の本質は「日産」を利用にした「特別背任」という経済事件ではなく、国際金融を舞台にした「マネーロンダリングという金融犯罪」の疑いがあるのではないか……と私が分析する根拠である。

 (略)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59508

 日産だけでなく、新生銀行もタダでは済まないか。

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