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2019/01/31

医療法人の理事長の権利義務承継規定の新設前に任期が満了した理事長と登記申請の権限(登記研究)

医療法人の理事長の権利義務承継規定の新設前に任期が満了した理事長と登記申請の権限(登記研究)

 登記研究平成30年12月号より。

○商業登記倶楽部の実務相談室から見た
 商業・法人登記実務上の諸問題(第62回)
 167 医療法人の理事長の権利義務承継規定の新設前に任期が満了した理事長と登記申請の権限
 神崎満治郞

 まず、大前提知識として、医療法人の役員登記については。
 代表者のみなので、通常理事長だけが登記されるという話があり。

 医療法改正で、理事長には権利義務承継規定が新設された。
 新任者の就任までは、退任役員も役員権利義務を有するというアレです。

 退任で、定款の定める役員員数を欠くことになってしまった場合。
 従来は、都道府県知事が仮理事を選任しないと対応できなかった。

 そこで、平成28年医療法改正で、権利義務承継規定を新設して。
 理事長についても準用するとことにした。

 では、資産の総額の登記が必要だという場合に。
 理事長が平成19年4月以後就任し、平成28年8月末までに任期満了なら。

 理事長には、登記申請の権限があるか。
 つまり、権利義務承継規定の適用はあるかというと。

 2年を超えて在任できないことになるので、登記権限はないことになると。 要するに、原則はダメ。

 しかし、急迫の事情があると、登記官が認めてくれる場合があるので。
 実務上は、登記官に相談しろと。

 そして、平成28年9月以後退任した理事長の場合には。
 後任者が就任していない限り、登記申請の権限があると。

 余り出会わないかもですが、一応メモ。

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