慈善事業で悪行が増える理屈~「モラルのライセンス」理論(Gigazine)
慈善事業で悪行が増える理屈~「モラルのライセンス」理論(Gigazine)
リベラルの筆頭のような人の犯罪行為が時に出てきますが。
まぁ、本当に、よく恥じないな、と誰しも思うレベルですね。
「なんであんなこと」と思うのは、誰しも同じでしょうけれど。
彼ら・彼女らの悪質性を説明できる理論なのかな、という気がします。
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なぜ慈善事業に携わる「よき人々」が悪行に手を染めてしまうのか?
Gigazine 2019年02月08日 20時00分 メモ
by rawpixel.com
(略)
研究者らはこの結果を受けて、人々は自分たちの行動が慈善事業につながるという大きな意義を感じた時、慈善事業のために雇用主から報酬を詐取するような「モラルのライセンス」を感じたと主張しています。社会に対して善となる仕事は、労働者に「会社や雇用主に対して不正を働いてもいい」と感じさせるとのこと。
しかし、これだけでは慈善事業を行う団体がイベント会場で性的暴行を起こした事例について説明できません。上記のような「モラルのライセンス」理論は、自身の行いが個人的にはよい行いだと合理化できる場合か、あるいは善悪の判断が曖昧な場合にのみ有効となります。
ロンドンビジネススクールの組織倫理の専門家であるDaniel Effron氏は、「モラルのライセンス」には2種類があるとしています。そのうちの一つが「モラルの信任状」メカニズムであり、上記で説明したような、自身の中で不正行為の合理化や正当化が可能な場合に多く見られるものです。自分はよき行いをしてきたのであり、倫理的に曖昧な行動をしても外部からは自分がよき人間であるように見えるだろうという心理が働いています。
もう一つのライセンスとしてEffron氏が考えているのが、「モラルの残高」メカニズムです。これは銀行の預金残高のようなものであり、人々はよい行いをするたびにモラルの残高を積み立てていき、自分が悪いことをした場合には、積み立てたモラルの残高から悪いことをした分だけ引き出すというイメージで働きます。この場合、問題となるのは「自分が過去に善行を積み上げており、十分な残高がある」という点だけであり、実行する悪行が合理化的できないものであっても問題にはなりません。
Effron氏が提唱する「モラルの残高」理論は、Presidents Clubやオックスファムの職員が行った不祥事の説明となります。不祥事をした人々は、少なくとも自分自身の中で悪行が合理化できる程度には善行を積み上げたという意識があったと考えられるとのこと。
「慈善事業だけがこのようなモラルのライセンスに対して脆弱なのではありません」とEffron氏は指摘しており、同様の事例は多くの分野で確認できるとしています。研究によればたとえ「環境に優しい製品を買った」という程度のささいな行いであっても、消費者がモラルに反する行動へライセンスを与えることがあるそうです。
https://gigazine.net/news/20190208-doing-good-makes-easier-bad/
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なるほど、無意識のうちに、バランスがとれていると思っているのだ。
「こんなにしているんだから、少しくらい」と。
これって、要は、善行そのものが、心からの行為じゃないのでしょうね。
本当に自分が望んでいるのではなく、そうあるべきだからしている。
だから、タガが外れると、酷いことになる。
特に、高齢者になると、若い頃のような自制心が外れてくるので。
素晴らしい人だと思っていた人が、晩年、変節して。
「この人って、実はこんな人だったのか」と驚くこともままあろう。
そのあたり、この理論と結合して考えてみると。
非常に納得できる部分がある。
この理屈から分かるのは、「少しくらい」が一番危険だということ。
本人はそう思っていても、多分、いつの間にか、大変なことになる。
と考えていくと、これは教育についても基本になるのでしょうね。
決して、善行だけの話じゃないような気がします。
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