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2019/02/11

メディア・バイアスの正体を明かす(小島正美)

メディア・バイアスの正体を明かす(小島正美)

 まだ、1章しか読んでいないのですが。
 これは、必読の書だと思います。

 新書の帯は、


「子宮頸がんワクチン」や「遺伝子組み換え作物」に関する
 報道は、なぜこうも
 歪んでしまうのか?
 そこに潜むものは?

 となっていました。


エネルギーフォーラム新書 041
メディア・バイアスの正体を明かす
小島 正美
エネルギーフォーラム 2019年1月30日第1刷発行

 子宮頸がんワクチンの話だけで言えば。
 村中璃子氏の書籍を読めば、既に分かっていた話ではありますが。


10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか
村中璃子

 そこにあるのは、絶望でした。
 何故、日本の女性達だけが、こんな酷い状況に晒されているのか。

 「善意」が、科学的知見を押しつぶす。
 そして、それを手助けする似非科学者達の存在も。

 しかし、更に、疑問が湧いてくるわけです。
 何故、こうも報道が歪められてしまうのか、と。

 そこで、本書です。
 元毎日新聞記者の筆者が、報道側の事情を語ってくれています。

 著者は、

「バイアスが生じる最大の要因は、『市民(国民)への忖度』だ」
 (はじめに)

 と言っています。

 第1章「子宮頸がんワクチン報道の大いなる失敗」の出だしはこうです。


新聞が死んだ日

 新聞が死んだ。
 そんな表現を使わざるを得ない衝撃的な体験を、2016年から17年にかけて、3度も味わった。
(P14)

 既に、村中璃子氏の書籍を読んだ人も、是非読んで欲しいと思います。
 どんなプロセスで、言論は自死していくのか、よく分かりますから。

 ちなみに、私は東京新聞大嫌いですけれど。
 東京新聞の中には、その社内の空気に負けなかった記者達がいた。

 そのことが分かったのも、収穫でした(P38-40)。
 やはり、現場の記者達は、歯を食いしばって抗しているのですね。

 なお、著者は、「世間を恐れずに」(P40)と書いていますが。
 前述通り「社内の空気に負けなかった」のだと思います。

 繰り返しますが、必読の書です。
 できれば、村中氏の書籍とセットで、是非読んで欲しいと願います。

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