AIは先生に取って代われるか[新井紀子](産経新聞)
AIは先生に取って代われるか[新井紀子](産経新聞)
以前書いていたのですが、ブログに入れ忘れていました。
産経新聞の正論からですが、非常にスッキリしたお話が。
ネットで全文読むには、読者登録が必要です。
私は、紙の新聞で最初読みましたけれど。
筆者が、記者から質問を受ける。
「あと数年したら、人間の先生に代わって授業をするAIは登場しますか?」
と。
筆者が、
「そんなことは起こらない。現在のAIは意味を理解できないから」
と答えると、更に記者は食い下がって質問を続けたという。
途中やりとりを省いて、核心部を引用すると。
△
ある特徴をもつソフトウエア群を私たちは「AI」と呼んでいる。確率と統計を用いるソフトウエアだ。言い換えれば、確率と統計を用いれば、それが掃除機だろうが、喋(しゃべ)る家電だろうが、何でも「AI」と呼ばれる。しかし、「友達になってくれませんか」と呼びかけると「最初の日から友達でしたよ」と優しく返事をしてくれるシリにもペッパーくんにも残念ながら知能はない。全くない。
▽
確率と統計で、結果を出すことは、絶対的に得意なわけですね。
しかし、意味を導くことは、現時点でできない。
「しかも現在の技術ではこの問題を根本的に解決できる見込みがない。冒頭に書いたように現在のAIは意味を全く理解できないからだ。」
では、更に、ビッグデータで解決が付くのではないか、と記者が。
(この記者、なかなか根性すごい)
しかし、
「中国にもシリコンバレーにも、AIに意味を理解させる見込みがない」
のだと。
ここで、筆者は、問題の本質を語る。
「ソフトウエアにすぎないAIは徹頭徹尾数学だけでできている。しかし、数千年の歴史を経ても、いまだ数学は「意味」を本質的に扱えていないのだ。」
私の勝手な想像を語ると。
今のAIは、相関関係を提示できるだけなのだと思います。
ビッグデータの結果、こうなることが多い。
結果がどこに収束していくかを見極める。
そのような領域では、既に、人間は全く追いつけない存在。
それが、AIなのでしょう。
しかし、相関関係ではなく、因果律を導くことについては。
AIは、現状できないのだと思います。
人間が仮説を与えて、それを検証することはできても。
では、別の仮説を推論するまでは、まだできない。
このあたり、是非。小松左京の「虚無回廊」を読んで欲しいですね。
AIの行く末の遠い未来から、現在を考える一助になる筈です。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 空き容量不足】容量を消費する犯人を探せ!【DiskInfo】_パソコン修理屋の豆知識(2024.10.03)
- 進化するAI翻訳でも“誤訳”なぜ起こる?発展途上のAI×人間が出来ることは?専門家が解説_ABEMA TIMES(2024.09.28)
- Googleドライブでファイルを共有する方法(2024.09.21)
- 「デンマークの人々はデジタル化に対して信頼を置いています」_共同通信社(2024.09.11)
「おすすめサイト」カテゴリの記事
- 早期英語教育の危険性_西澤ロイ氏(2024.02.26)
- みとゆなさん 「3つの壁しかうつさないように」_NHK(2023.04.07)
- LGBTを支援している弁護士さんにゲイバーに連れて行って貰った岡口裁判官(2023.01.30)
- 風しんの抗体検査受検・ワクチン接種勧奨動画_大阪大学感染症総合教育研究拠点(2023.01.19)
「ニュース」カテゴリの記事
- 阪神 岡田彰布監督 今季かぎりで退任へ 昨季38年ぶり日本一に_NHK(2024.10.04)
- エセックス大学人権センターフェローという肩書_東洋経済(2024.10.06)
- 大量閉店「ヴィレヴァン」経営が犯した最大の失敗_東洋経済(2024.10.02)
- 顧問教諭に「ポンコツ」と言われ背面跳び、脳挫傷負いてんかんの後遺症…3145万円の支払い命令_読売新聞(2024.10.01)
「学校教育」カテゴリの記事
- 顧問教諭に「ポンコツ」と言われ背面跳び、脳挫傷負いてんかんの後遺症…3145万円の支払い命令_読売新聞(2024.10.01)
- 生理用ナプキン「男性が1年に12枚あればと言っていた...」能登半島地震で女性医師が痛感した”理解不足“ 昼・夜用など備蓄あったが...置かれていたのは1種類_MBS(2024.09.01)
- 茨城県教委、教職員処分1141人分を文科省に報告せず…「人数膨大で集計し忘れた」_読売新聞(2024.08.09)
- 中高校生ら7人、大麻所持・密売容疑で逮捕…中学校内の植え込みから発見_読売新聞(2024.08.08)
- イラスト無断使用相次ぐ 自治体では賠償金支払いも 注意点は_NHK(2024.08.10)
コメント