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2019/12/16

看護学校修学資金の貸付金返還請求等(広島高裁平29年9月6日)

看護学校修学資金の貸付金返還請求等(広島高裁平29年9月6日)

 労務事情2019年12月15日1397号「最近の労働判例」より。

〇看護学校修学資金の貸付金返還請求等 医療法人杏祐会元看護師ほか事件
 [確定]広島高裁平29.9.6判決,労働判例1202号163頁

 病院が看護師への修学資金貸付金について、返還免除要件を設定していたが。
 なんと、看護学校卒業後6年間就労することを条件にしていた。

 近隣医療機関では3年間としているのと比較すると極めて長く。
 貸付金返還しなければ退職させないとの御礼奉公を強要するものだとして。

 看護師の退職の自由を実質的に不当に制限するものであることから。
 労働契約不履行の損害賠償の予定と評価でき、労基法16条違反とすべきだと。

 その上で、この事案では、正看護師取得後に、4年4か月勤務していたこともあり。
 修学資金貸付規程による労働者退職の自由への制限は合理性がないとしたと。

 個別事案としては、ちょっと極端な事案だったのだとは思いますが。
 病院関係者としては、注意しておくべき裁判例かと思います。

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