書かれたものが素晴らしければ、その人が全人格的に素晴らしいか
書かれたものが素晴らしければ、その人が全人格的に素晴らしいか
書かれたものが酷いのに、著者が素晴らしいというのは想像しにくい。
しかし、書かれたものが素晴らしくても、その著者が、全人格的に素晴らしいか。
そこはまた別ですね。
あるジャンルで素晴らしい人でも、違うジャンルではメタメタとかよくある。
これは、今回、コロナ関連の言説で、あらゆる人が経験したことでしょう。
同じ資格者・科学者でも、専門外のジャンルでは全く頓珍漢だったり。
なので、例えば、私自身は、自分がこの本がいいと勧めた場合であっても。
その人の思想が、ほぼそのまま素晴らしいと思うことは、相当レアです。
山本七平ことイザヤ・ベンダサンと、小松左京、佐藤史生は除きますが。
あとは、特定ジャンルでは意見合っても、それ以外では合わない人が少なくない。
ある程度の方向性は合致しても、全部で意見があうなんてない。
あったら、例のサンヘンドリンの全員一致無効の話につながる。
ただ、それって、別におかしなことでもなんでもない筈ですよね。
自分の頭で考えるって、そういうことの筈ですから。
むしろ、誰かがこう言っているに、常に従うのだとすれば。
それは、宗教の入信者がすることでしょう。
でも、時たま、それを強制するような発言をされることがある。
なんか嫌ですね、そういうのは、別の国でやってほしい。
ところで、かつて、サンヘンドリンの全員一致無効の話について。
あれは、イザヤ・ベンダサンによるインチキ記述だと主張した人たちがいました。
でも、下記を読むと、インチキって言った人たちはなんだったんだと。
まぁ、もう皆さん亡くなられているんでしょうけどね。
△
その実例が、大昔イスラエルにあったサンヘドリンという最高法院だ。今の最高裁判所にあたるが、その力ははるかに強い。
満場一致で有罪の場合は、無罪放免に
このサンヘドリンでは、重要案件が審議され、死刑に至るまでの処罰が科される。しかし、この法廷には検察官も弁護士も登場しない。いるのは裁判官のみで、被告人、告訴人、さらにはどちらかが呼んでいれば、証人についても、審理が行われる。なお、サンヘドリンでは、王を含むあらゆる人の審理が行われており、無罪は1票差の多数で決定できるが、有罪は2票差以上の多数でなければならない。
このあとが本題だ。
サンヘドリンは2000年以上も昔の制度だが、そこではドラッカーの考え方が法的手段として規定されていた。つまり、71人の裁判官が満場一致で死罪と判断したら、被告人は「無罪放免」となるのだ。サンヘドリンの裁判官は賢い人々のはずだ。であるのに、どうしてこういう規定になるのだろうか。
サンヘドリンの審理において、被告の弁護をする人はいない。だが、どれほど重大な犯罪であっても、あるいは証人や証拠にどれほど説得力があっても、弁護の余地は必ずある。そう古代イスラエルの裁判官は知っていた。だから、被告人の主張にも一理あると認める裁判官が1人もいないという状態は、何かおかしなことが起きている、裁判に間違いが起きている証拠だと考えるのだ。
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