争えば税務はもっとフェアになる
争えば税務はもっとフェアになる
争えば税務はもっとフェアになる
冤罪は減らせる
北村豊 中央経済社 2020年7月15日第1版第1刷発行
国税不服審判所では、主として事実の争いで決着がつく。
裁判所と違って、税金のルールの争いについては納税者勝訴は少ない。
著者は、争えば、税務はもっとフェアになると言いますが。
これは、あくまでも、弁護士視点という感じですね。
なので、その点は、ちょっと同意できないのですが。
最新の重要裁決例を比較的分かりやすく説明した本としては、お勧めでしょうか。
まぁ、納税者を勝たせる際に判断の決め手となった要素のことを。
著者は「納税者が用いた武器」と呼んでいるのは、相当違和感あるのですが。
いや、だって、意図的に納税者が使ったとは言えないものもあるし。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の野村語録もありますしね。
あと、確かに、一部納税者勝訴ではありますが、全体ボロ負けのものも。
重加算税が取り消されただけのものでも納税者勝訴としているのは、ちょっと……。
そのように、正直、私とは立場が違うよなと思う部分も少なくないのですが。
しかし、各事例説明は、やはり頭の出来がいい人は流石だなという感じのわかり易さです。
もちろん、事例を捨象したり、デフォルメしたりはあるのでしょうけど。
最新の重要な裁決例14を、さらっと読めるようまとめてあるという意味ではお勧めです。
星で言えば、3から4の間というところですが。
読みやすい事例集として割り切れば、星4つ以上という感じですね。
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