相関性と因果関係は別
相関性と因果関係は別
いや、今更私が語るまでもない常識的な知見ですが。
事象Aの発生件数と事象B発生件数とに、ある種の連関が観察された場合。
AとBとの間には、相関関係があるということは正しい。
ただ、Aが起きればBが起きる、あるいは、Bが起きればAが起きるとは言えない。
つまり、上記の事実だけでは、因果関係の確立は確認されていない。
これを立証するには、また別のアプローチでの観察・研究が必要になる。
これって、医学の世界では、恐らく当たり前のことであって。
安易な相関関係に飛びつかないのは、常識的な態度なのだと思います。
ところが、社会科学、特に、経済学出身者の場合にはですが。
どうも、相関関係で全てを語る傾向があると感じます。
経済学は、モデルを作っても、誰も立証できないので。
説明力が十分あるモデルが評価され、その立証プロセスは軽視されがちです。
もちろん、全く軽視されるわけではないですが、観察が中長期の結果になるので。
結果が出る頃には、既に議論は忘れ去られているということになる。
今回、コロナ関係で、経済学の知見で語る池田信夫氏を見ていると。
まさに、この典型だよなと思いました。
いや、発言しちゃいかんというのではありませんが。
自分のアプローチの限界・立ち位置は理解しておくべきだろうなと。
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