アナフィラキシー全てがアナフィラキシーショックではない
アナフィラキシー全てがアナフィラキシーショックではない
我々は、アナフィラキシーと重篤な事故に繋がるアナフィラキシーショックを同義と思いがちですが。
医療専門家向けの情報レベルでは、両者は区別されている。
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B.医療関係者の皆様へ
アナフィラキシーとは、「アレルゲン等の侵入により、複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与え得る過敏反応」と定義される 1。
「アナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合」を、アナフィラキシーショックという。
重篤副作用疾患別対応マニュアル アナフィラキシー
平成 20 年3月(令和元年9月改定)厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1h01_r01.pdf#page=12
▽
アナフィラキシーショックは、あくまでもアナフィラキシーの部分概念。
全てが同義では決してない。
むしろ、単にアナフィラキシーが現れたという記事であれば。
それは重篤な反応を伴わない軽度の反応の可能性が高いのでしょう。
このあたり、マスコミ取材の杜撰さに腹が立つ面はありますが。
その前に、もう1つ、専門家による情報発信の態度も、再考すべき点はありますね。
正確に表現するために、正確な用語を使い分けているつもりが。
かえって、前提知識のない人間により誤解されてしまうことが結構生じている。
これって、我々が、それぞれの実務領域の中で反省すべき点でもありますね。
ただ、素人の人に、一度に全ての情報量を伝えるのは難しい場合というのはよくあって。
往々にして、分かりやすさの代償に誤解を生む表現が出回るとの例は少なくない。
分かりやすさを維持しつつ、どう伝えるのが一番誤解を生まないかというのは常に悩む点です。
既に分かりやすくすることについては、かなりの書籍や知見があると思うのですが。
正確性と分かりやすさのバランスをどうとるべきか、そういうライフハックが欲しいですね。
そろそろ、そういう方面に特化した学問領域が出てきても良い気がします。
AIでなく人間がやるべき守備範囲って、まさにそういうところではないかと。
いや、既に存在していてもおかしくないですね。
私が知らないだけの可能性もありそう。
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