「全クリエイターに広まってほしい」文化庁が質問に答えるだけで『著作権契約書』が作れる超便利なツールを作っている_togetter
「全クリエイターに広まってほしい」文化庁が質問に答えるだけで『著作権契約書』が作れる超便利なツールを作っている_togetter
togetter 2022年4月13日
「全クリエイターに広まってほしい」文化庁が質問に答えるだけで『著作権契約書』が作れる超便利なツールを作っている
https://togetter.com/li/1872299
「著作権契約書作成支援システム」文化庁
https://pf.bunka.go.jp/chosaku/chosakuken/c-template/index.php
契約書マニュアル 文化庁(注:平成18年3月作成のため現行法への対応が一部不足)
https://pf.bunka.go.jp/chosaku/chosakuken/keiyaku_intro/chosakukenkeiyaku_manual.pdf
「このシステムは、著作物の創作や演技・演奏等の実演を職業としない者とその利用を職業としない者の契約(一般人どうしの契約)を想定して開発されています。」
つまり、ビジネスでの利用は想定していないと。
しかし、早速検討した方がいいかなというのが、マニュアルに幾つかありました。
だんだん、世知辛い世の中になってきていますからね。
△
「講演、パネルディスカッション、座談会に関する契約書」
講演後の利用に関する規定例
第○条 (利用の許諾)
3 甲は、乙(または乙が指定する者)が次に掲げる方法で講演を利用することを許諾する。
(3)講演録等を○年○月○日までの間インターネット(http://www・・・)に掲載し、無料で配信すること
(9) 録音物等を○年○月○日までの間インターネット(http://www・・・)に掲載し、無料で配信すること
(12)録画物等を○年○月○日までの間インターネット(http://www・・)に掲載し、無料で配信すること
(13)録画物等を○○○○で放送すること
(14)録画物を上映するとともに、甲が使用した資料を複製し、視聴者に配布すること
4 甲が講演で使用した資料のみを利用する場合(講演録または講演の録音物・録画物を編集・加工したものとあわせて利用しない場合)は、前項の規定にかかわらず、別途甲の許諾を得るものとする。
著作者人格権に関する規定例
第○条(著作者人格権)
1 第○条の利用を行う場合には、乙(または乙が指定する者)は、合理的と認められる方法により甲の氏名を表示しなければならない。
2 乙(または乙が指定する者)が、講演録および講演要旨の作成、これらの翻訳並びに講演の録音物・録画物の編集・加工を行うときには、あらかじめ甲に対して内容確認の機会を与えなければならない。
▽
このあたりは、契約書でなくても、講演会のレジメの最後にでもつけてもいいかなと思ったり。
△
「原稿執筆、イラストの作成、写真撮影などの依頼の際の契約書」
①著作者に著作権を残す場合
対象著作物が文章の場合の規定例
第○条 甲は、乙に対し、本著作物を、下記の態様で利用することを許諾する。
(1)印刷物における利用
・印刷物の名称:広報○○
・発行部数:1,000部
・販売期間:平成○年○月○日から1年間
・販売地域:日本国内
・発行日(予定):平成○年○月○日
(2)インターネットホームページにおける利用
・サイト名:○○社公式サイト
・URL:http://www.○○.co.jp
・掲載期間:平成○年○月○日から1年間
(3)翻訳・乙は、本著作物を英訳し、上記(1)(2)の各利用をすることができる。
②依頼者に著作権を譲渡する場合
規定例第○条(著作権の移転)
本著作物の著作権(著作権法第27条および第28条に規定する権利を含む)は、第○条の対価の完済により、乙に移転する。
③著作者人格権
規定例(変更のつど許諾を要し、かつ、氏名表示を要する場合)第○条 1 乙は、本著作物を改変する場合、事前に甲の承諾を得なければならない。2 乙は、本著作物を利用するにあたって、次のとおり著作者名を表示する。○○○○ 3 甲乙は、本著作物の公表日を、平成○年○月○日以降とすることを確認する。
④対価
規定例(一括払い・著作権移転の一例)
第○条(対価)乙は、甲に対し、本著作物創作業務および本著作物に関する著作権譲渡の対価として、金○万円(消費税別途)を、平成○年○月末日までに、別途甲が指定する銀行口座に振り込む方法で支払う。振り込み手数料は乙の負担とする。なお、対価の内訳は、以下のとおりとする。
金△万円:本著作物創作業務に対する対価
金□万円:本著作物に関する著作権譲渡の対価
▽
著作権譲渡条項がないと、そもそも移転しないというのは、一般人の誤解の多いところ。
更に、翻案権・二次的著作物利用権を譲渡を明示しないと移転しない、というのも一般人は知らない人多いですよね。
△
著作権法 第六十一条(著作権の譲渡)
著作権は、その全部又は一部を譲渡することができる。
2 著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。
同 第二十七条(翻訳権、翻案権等)
著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
同 第二十八条(二次的著作物の利用に関する原著作者の権利)
二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。
▽
一応、このマニュアルにも、
「【留意点】●著作権を譲渡する契約において、二次的著作物を創作する権利(著作権法第27条)および二次的著作物を利用する権利(著作権法第28条)を譲渡の対象として明記しないときは、これらの権利は譲渡の対象としなかったという推定を受けます。」
と、さらっと書いてはあるのですが、読み飛ばす人が多いんじゃないかな。
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