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2023/10/20

「日本人とユダヤ人」

「日本人とユダヤ人」

日本人とユダヤ人 (角川oneテーマ21 (A-32)) 新書
山本 七平 (著) 2004/5/1
https://www.amazon.co.jp/dp/404704167X/

 私にとって、「日本人とユダヤ人」と小松左京の各著作は。
 中学生の頃の私にとっては、人生の宣教師のようなものでした。

 少なくとも、社会人になるまでの間、私の考え方の多くを基礎づくったのは。
 山本七平と小松左京であったと言っても、恐らく言い過ぎではないでしょう。

 確か、この「日本人とユダヤ人」は、父の本棚に並んでいて。
 何かのきっかけで読み始めたのだったかと記憶します。

 で、当初1970年出版の「日本人とユダヤ人」では。
 著者名は、ユダヤ人イザヤ・ベンダサン名義でした。

 しかし、この角川版では、山本七平名義となっています。「
 この辺は、末尾解説の井尻千男氏解説を読むと良いのでしょうね。

 さて、この本に学んだことは多々あるわけですけれど。
 一番よく引き合いに出すのは、あとがきのレジの話です。

 アメリカのセールスマンにレジとは何かを問えば。
 異口同音に、人間を正直にする機械だと答えるのだと。

 ところが、日本人は逆のことを言うと。

「一言でいえば、「自分が、人にあらぬ嫌疑をかけ、相手をきずつけ、人間としてまことにいやな状態にならぬためだ」という。(P286)」

 まさにこれが、日本教徒つまり人間教徒の教義だということでしょう。

 それにしても、何故この本はKindleに収録されないのでしょうか。
 版権の関係なのかもしれませんが、なんとかならないものですかね。

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