創業者の夫が急逝、継いだのは3人子育て中の専業主婦…「世界の山ちゃん」店舗作りのヒントは小学校のバスケチーム_読売新聞
創業者の夫が急逝、継いだのは3人子育て中の専業主婦…「世界の山ちゃん」店舗作りのヒントは小学校のバスケチーム
読売新聞 2023/10/09 11:10 (聞き手・山内竜介 写真・青木瞭)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231003-OYT1T50191/
「エスワイフードは、手羽先が名物の居酒屋チェーン「世界の山ちゃん」を運営する。創業者で会長を務めていた夫の急逝を受けてトップを継いだ山本久美代表取締役に「素人」経営者の挑戦を聞いた。」
これはビックリ。
あの規模の会社で、創業者がいなくなって配偶者が経営するってすごいですね。
しかし、元々コミットゼロではなかったと。
「葬儀をすませた8月25日頃だったと思います。思考が停止し、抜け殻のようだったのに、「あ、『てばさ記』を書かなきゃいけない」とふと頭に浮かびました。てばさ記とは店舗で掲示している新メニューや新店を紹介する手書きのかわら版で、毎月1日の発行に向けて月末に私が執筆していました。」
なるほど。
それでも、相当の勇気が必要だったでしょうね。
そして、経営体制をトップダウンから変革したと。
「素人の私にそれはできません。社員それぞれがスペシャリストになって、底上げをしてほしいと呼びかけました。それまで一人一人が何でも兼務していた営業や企画、経理を縦割りにして、責任の所在も明確にしました。」
で、その後は順調だった経営が、コロナ禍で大きき揺らぐ。
これは、飲食関係皆同様だったわけですが。
人員削減はせず、社員のモチベーションを重視ししたと。
ただ、経営の対応は柔軟に考えているわけですね、当然ながら。
「今は危機を乗り越えましたが、飲食店の需要構造は変化しました。2次会、3次会が減っており、開店時間を早めるといった臨機応変な対応が必要だと思っています。」
このあたり、これだけ大規模なチェーンで実行できたのはすごいですね。
というか、本当は、町中のお店も、皆自分でやらなきゃいけないことなんだろうな。
で、この方の面白いのは、小学校のバスケ監督経験を店舗経営に活かしているという話。
「ミニバスケの小学校男子クラブチームの監督を務めていた時、新たに入ってきた4年生には基本を教えながら、絶対に怒らず、めちゃくちゃかわいがりました。5年生以降は少しずつ怒るんですが、気持ちをつかんでやる気にさせていれば絶対に離れないんです。6年生になると、怒らなくてもやるし、自分たちで(試合を)組み立てられるようになりました。
店舗作りも同じ感覚なんです。店長には「人を思って、寄り添う。愛情をまず先にかけなさい」と伝えています。スタッフの気持ちをつかんで動いてくれるようになっていれば、時に厳しくしても絶対に離れていかないと思います。
今の若い子たちは弱い部分があり、背中を見てついて来いという時代ではないですから。寄り添ってあげることは男性より女性の方が上手かなと思いますし、年齢的にお母さん的な存在かもしれません。」
なるほど、お母さんとして育てる、愛情を注ぐ、時に厳しく育てる経営ですね。
これは、多分、誰しも参考になる話なんじゃないかな。
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